「球が飛んでくる気がしなかった」 花巻東の“カット名人”が語る大谷翔平先輩の伝説

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昨季まで九州三菱自動車でプレーした千葉翔太さん【写真:本人提供】

千葉さんは水沢リトル、花巻東高で大谷の1学年下の後輩だった「打ち返すのが難しかった」

花巻東高時代に「カット打法」で話題を集め、昨季限りで現役引退した千葉翔太さん。日大、九州三菱自動車でプロ入りを目指したが、社会人野球3年間でその夢は叶わずにユニホームを脱ぐ決断を下した。今後はアマチュアの第一線を走ってきた経験を地元・岩手の球界へ還元する考えだが、16年間の選手生活で思い出に残る選手が水沢リトルと高校で1学年上の先輩にあたるエンゼルス・大谷翔平投手だという。

「一緒にプレーさせてもらって楽しかったです。水沢リトルの時から、とんでもなかったです。中学1年生の時は大谷さんよりもっと体が大きい選手がいましたが、ボールを飛ばす力、投げる球のスピードはズバ抜けてました」

強烈なインパクトを受けたのは水沢リトル時代の2007年。東北大会の準決勝・福島リトル戦だ。大谷少年は6回の18アウトのうち17を三振で奪う圧巻の投球を見せた。この時、チームの2、3番手の投手だった千葉さんは左翼を守っていた。

「とんでもないピッチングでした。全くボールが飛んでくる気がしませんでした。チームメートとして対戦する機会がありましたが、なかなか打ち返すのは難しかったですね」

この東北大会を勝ち抜き、全国大会にも出場した。「初めての全国でした」。1回戦の相手は船橋リトル。先発の大谷が5回に2点を失い、千葉さんは6回の1イニングを3者凡退の無失点に抑えた。試合結果は0-2で敗戦。それでも、千葉さんにとって、先発・大谷との継投リレーしたのは一番の思い出だ。「それから徐々に遠くなっていきました。大谷さんがプロに入られてからも変わらずに接してくれるんですが、どんどん上に行って。かなり離されてしまいましたね」。

大谷は今季がメジャー4年目。二刀流の完全復活がかかったシーズンとなる。千葉さんは「投手でも野手でも今まで通りやってほしいです。何より怪我することなく。メジャーでも2桁勝利、2桁本塁打をやってほしいです」と熱い視線を送っていく。

◆千葉 翔太(ちば・しょうた)1995年7月2日、岩手・奥州市生まれ。25歳。小学4年時から水沢リトルで野球を始め、投手としても活躍。花巻東高1年冬に外野手一本で勝負し、2年秋からベンチ入り。3年夏の甲子園に出場した。日大では1年春から2部リーグ戦出場。3年春に1部昇格し、同年秋にリーグ優勝を経験。明治神宮大会に出場した。158センチ、59キロ。左投左打。

【写真】“カット打法”千葉翔太さんが「大谷さんとの一番の思い出です」と語った秘蔵ショット

“カット打法”千葉翔太さんが「大谷さんとの一番の思い出です」と語った秘蔵ショット【写真:本人提供】 signature

(小谷真弥 / Masaya Kotani)