三密回避の観光を検証 中部国際空港で空港MaaSの実証実験

PwCコンサルティングは5日、中部国際空港と愛知県内の観光地・商業地を対象に、中部国際空港を起点とした観光型MaaSの実証実験を8日から来月14日にかけて行うと発表した。

今回の取り組みは、経済産業省が新しいモビリティサービスの社会実装に向けて進めている「地域新MaaS創出推進事業」の先進パイロット地域として選定されたもの。愛知県常滑市の中部国際空港と愛知県内の観光地・商業地を対象に、混雑状況に応じて観光客を分散する三密回避の観光の在り方を検証する。

実証実験では、クーポンやポイントといったインセンティブを活用する。中部国際空港の第1ターミナル国内線到着口にてクーポンを配布。観光客は観光地・商業地でこのクーポンを利用できる。クーポンにはシリアルが記載してあり、専用サイトにアクセスしてシリアルを入力することでポイントを獲得可能だ。

利用できるクーポンやポイントの還元率は、対象地域内で観光施設・商業施設を観光客の体験ごとに設定する。観光地については、各施設の入場者数実績と敷地面積から算出した混雑状況に応じてクーポンの設定を行う。インセンティブ付与による観光客の行動変容を分析し、混雑状況に応じて観光客を分散する三密回避の観光の在り方を検証する。そのほか、観光地・商業地に関する情報や交通情報を、デジタルサイネージやMaaSアプリで提供。各種交通機関での移動を促進する。

なお、NTTドコモと名古屋鉄道も今回の実証実験に協力する。NTTドコモはデジタルサイネージ、MaaSアプリなどの企画・運用、およびポイントに関する企画・運用を、名古屋鉄道はクーポンに関する企画・運用をそれぞれ担当する。

(出典:PwCコンサルティング Webサイトより)

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