ディアウォールのおしゃれな使い方。本棚や壁面収納のDIYアイデアを紹介

壁面収納を手軽に設置できる「ディアウォール」。壁や床、賃貸物件でも設置可能で、作り方も簡単なので注目を集めているアイテムです。アイデア次第でさまざまな用途で活用できるディアウォールには魅力がたくさん。

この記事では、ディアウォールの作り方のコツや、おしゃれで機能的な使い方の例などを紹介します。

ディアウォールとは?

ディアウォールとは、天井と床に縦方向に木材を突っ張り、柱を設置することができるアイテムのこと。若井産業株式会社が発売した商品です。ディアウォールには、工業用資材や特殊ネジを扱ってきた建築設計の会社である若井産業株式会社のノウハウが詰まっています。

ディアウォールは、バネの力で天井と床に木材を突っ張ることで柱のように固定する仕組み。市販のツーバイフォー(2×4)材などにぴったり合うようにできています。

ツーバイフォー材とは、もともと「ツーバイフォー工法」という建築工法で使われる木材で、切り口のサイズが2×4インチであることからツーバイフォー(2×4)材と呼ばれています。実際のツーバイフォー材は2×4インチよりもひとまわり小さいサイズで約38×89mmです。

ツーバイフォー材は多くのホームセンターで市販され、比較的リーズナブルな価格で手に入ります。このツーバイフォー材とディアウォールを組み合わせれば、床や壁、天井に傷をつけることなく柱を設置することができます。従来、賃貸物件では難しかった壁面収納や飾り棚を設置することも可能にしました。

ディアウォールの種類

スタンダードなディアウォールは、ツーバイフォー材にセットするだけで使えるもので、RとSの2種類のデザインがあります。

R(レギュラータイプ)は丸みがあって可愛らしい形。S(シンプルタイプ)は直線的でスマートな形。いずれもホワイト、ライトブラウン、ダークブラウン、ブラックのカラー展開です。

ツーバイフォー材の他にも、ワンバイフォー(1×4)材(約19×89mm)、ツーバイシックス(2×6)材(約38×140mm)、ワンバイシックス(1×6)材(約19×140mm)に合うサイズなども展開しています。

ディアウォールの設置方法

バネの力を使って木材を固定するディアウォール。設置場所は自由なので、壁際であれば部屋のあらゆる場所に設置ができます。木材を立てるだけなのでDIY初心者でも簡単に設置可能。ここでは最も一般的なツーバイフォー材の設置方法について紹介します。

設置場所の高さを測る

まずは、柱を設置したい場所の高さを測りましょう。ディアウォールは床と天井を突っ張ることで設置するものなので、設置場所に合った木材を用意する必要があります。

ツーバイフォー材を調達する前に、必要なサイズを把握しておくことがとても重要。木材の長さが正確でないとぴったり設置することができません。

2×4(ツーバイフォー)材を用意する

設置場所と高さを確認したら、ホームセンターなどでツーバイフォー材を購入します。木材の長さは設置する場所の高さより40~45mm短くします。足りない分は付属のスペーサーで調整します。

多くのホームセンターでは、ツーバイフォー材をカットしてくれるサービスがあるので、必要な長さに合わせて木材を短くカットしてもらいましょう。カット済みの木材を持ち帰れば、帰宅後すぐにDIYが始められ、端材も出ません。

塗装するなら組み立て前に

既存インテリアや家具に合わせた雰囲気に木材を塗装したい場合は、組み立てる前に作業しましょう。ディアウォール本体も塗装が可能。ディアウォールはABS樹脂製なので、対応した塗料を使うことで木材あるいは天井と同じ色にカラーリングできます。

ディアウォールをかぶせて設置する

ばねが内蔵されたディアウォールの「上パッド」を木材の天井側、「下パッド」を床側にかぶせます。上パッドを天井に押し付けて床側を隅まで移動し、柱を垂直に立てれば設置完了です。指定どおり長さに木材をカットして設置すれば、ばねの力を使って一定の力で誰でも突っ張りを作ることが可能です。

ディウォールには、2枚のスペーサーというパーツが付属しています。突っ張り具合が緩くぐらつく場合は、スペーサーを下パットの中に挿入してつっぱり力を調整しましょう。

ディアウォール設置に必要なもの

壁に穴を空けたり、釘やビスを打ちこんだり、接着剤で固定したりすることもないので、特別な工具が必要ないのが特徴です。

天井に突っ張る作業ではありますが、下からの作業のみなので脚立に上ることもありません。建築資材のプロが作ったアイテムを手順に沿って設置するだけでOKという安心感があります。特別な技術がない初心者でも本格的なDIYが楽しめるでしょう。

ディアウォールの基本的な使い方

ディアウォールの使い方はアイデア次第でさまざまに工夫することができます。ディアウォールの使い方の中でも一般的なのは飾り棚です。具体的な使用方法や作り方について紹介します。

棚受けをつけて棚をつくる

間隔を開けて2本の柱を立て、間に柱を設置することで簡単にできる棚作り。ディアウォールの「棚受け」というアイテムを使って簡単にDIYできる仕組みになっています。棚受けを使って棚を作る方法は次のとおりです。

  • 柱を立てる
    まずは柱を1本立て、棚の長さぶんだけ間隔をあけてもう1本の柱を立てます。この2本の柱を支柱とし、棚受けを取り付けていきます。
  • 棚受けを取り付ける
    棚受けの「支柱面」と書かれている面が支柱側になるように、付属のネジで固定。棚受けを固定する位置を両側でそろえましょう。高さが揃っていないと棚が斜めになってしまいます。
  • 棚板を取り付ける
    あらかじめ用意した棚板を棚受けの上に載せ、棚受けの下から付属のネジで留め付ければ完成です。

部屋に広いスぺ―スがある場合は、先に棚受けを留めてから、まとめて柱を立てるという方法でも可能です。

ジョイントでつなげる

床から天井までの高さを突っ張るのに必要な木材には長さが必要です。1本の長い木材を購入しても持ち帰れない場合には、短くカットして何本かに分け、連結することで1本につなげることができます。

連結には「中間ジョイント」を使用します。木材を包み込む設計でしっかり固定できる仕組みで、棚受けに合わせた色のネジがついているので留め付け後も目立ちにくく安心です。中間ジョイントを使って柱をつなげる方法は次のとおりです。

  • 2本の木材をそろえ、中間ジョイントを1つかぶせる
  • 付属のネジで中間ジョイントを取り付ける
  • 最後に本体側面をネジで留め付ければ完成

ディアウォール棚を使うときの注意点

設置場所は自由ですが、間違った使い方をすると転倒や落下の危険も。ディアウォール棚の正しい使い方について紹介します。

耐荷重や強度を考慮する

ディアウォールには耐荷重量は定められていませんが、柱に上ったり体重をかけたりするのはNG。公式サイトにも「ディアウォール及び取付物に対して体重のかかるような行為・用途は転倒の恐れがある」と記載されています。

棚板を前に出しすぎるのも転倒の危険があるようです。床と天井を突っ張る構造ではありますが、ディアウォール自体を家具転倒防止器具として使用することもできません。

床がやわらかい場合は使用しない

カーペットがずれた際に転倒する恐れがあるため、カーペットの部分に設置はできないようです。畳・クッションフロアーの上については「広めの板を滑らないように設置するなど、床材が沈み込まないよう対策をおとりください」と公式サイトに記載があります。

勾配のある場所、振動や衝撃が加わるような場所への設置は危険です。木材の劣化の恐れがあるため、水気の多い場所や直射日光が長時間あたる場所も避けた方がいいでしょう。

【リビング編】ディアウォールの活用アイデア

ディアウォール棚はリビングで活躍する可能性が高いかもしれません。本などの収納、インテリア小物のディスプレイ、仕切りやデスク回りの収納など、用途は多岐にわたり、アイデア次第でさまざまな用途で活用できるはずです。

たっぷり壁面収納

airarara_roomさんのインスタグラムより

壁面収納といえば壁に穴をあけて棚を取り付けなければならないのが一般的でしたが、ディアウォールを使えば、必要に応じて壁面に収納スペースを作ることができます。板壁や扉などを付ければよりおしゃれな壁面が叶います。

テレビ台周りに棚を作るのも人気。デッドスペースになりがちなテレビの上部から天井までの部分をうまく使い、リビングの収納スペースにするという方法も。

壁一面に本棚

ディアウォールの柱の本数を増やすことで、リビングの壁一面に棚を作ることができます。床から天井までの高さを無駄なく利用することでかなりの数の本を収納することができます。

趣味で増えてしまったコレクションを壁一面収納があれば、思う存分収集を楽しむことができるかもしれません。壁一面に棚があるような家具を購入すると高額になりますが、ディアウォール棚ならリーズナブルです。

ハンガーラック

mkbeautyabcさんのインスタグラムより

ディアウォールとハンガーポールを組み合わせることで簡単にDIYできるハンガーラック。クローゼットがない部屋に設置するだけで立派な洋服収納スペースに。

棚の高さを自由に変えられるので、持っている服の種類などに合わせるといいでしょう。棚をたくさん作れば、靴や小物、服を見せて収納し、まるでショップのようにディスプレイすることも可能です。

洋服を見せる収納

f_ren98さんのインスタグラムより

洋服をきれいに並べてディスプレイ棚にすることも可能です。棚とハンガーラックを自由に組み合わせて、お店のような「見せる収納」にするのもおしゃれです。

y.o422さんのインスタグラムより

仕切りパーテーション

2本のディアウォールを立て、その間に板を打ち付ければパーテーションに。ディアウォールは、間仕切りとして使うのもおすすめです。玄関を入ってすぐの場所に部屋があるワンルームや2DKといった間取りでも簡単に目隠しを設置することができます。

デスク周りの収納に

kyoooko.111さんのインスタグラムより

文房具や本類に加え、さまざまな小物を収納しておく必要があるデスク回り。ディアウォール棚があれば、机の上の散らかりを防ぐことができて見た目もすっきり。引き出しがない机でも収納場所に困りません。写真やカレンダーなどを飾るのもおすすめです。

カウンター下のデッドスペースに

kuwa516さんのインスタグラムより

使い方が難しいカウンター下のデッドスペースにも、ディアウォールならぴったり収まります。ダイニングテーブルでよく使う日用品を収納したり、雑貨や絵本を飾っておく場所として便利に使えるはずです。

有孔ボードと組み合わせて

aghomeさんのインスタグラムより

ディアウォールと有孔ボードは相性がよく、うまく利用するとさまざまな用途に活用することができます。穴を利用して小さな棚を固定したり、S字フックなどを取り付けたりできます。文房具、帽子やカバンといった軽い小物を引っ掛けておくのに便利です。

【玄関編】ディアウォールの活用アイデア

玄関に収納が少ない家では、ディアウォールがあれば靴や小物を収納することができます。鍵やコートなど、帰宅してすぐに置きたいものをさっと引っ掛けておく場所などとしても活用できるでしょう。

大容量シューズラック

yasashiigohan_yasashiioyatuさんのインスタグラムより

玄関のディアウォール棚の鉄板といえばシューズラック。扉がないシューズラックなら、どこにどの靴があるのか一目瞭然。出かけるときにすぐ取り出せます。レールを取り付ければ、棚の高さを変更できるので、ブーツなどの背の高い靴も必要に応じて収納でき便利です。

【洗面所編】ディアウォールの活用アイデア

ちょっとした隙間や空間があれば設置できるディアウォールを、洗面所・サニタリーでもうまく活用していきましょう。

洗剤などをすっきり収納

lait_chocolat_0305さんのインスタグラムより

洗濯機の上や洗面台の横などにディアウォールを設置して、洗剤やお風呂グッズ、洗濯用品やタオルなどの収納場所にするというアイデアも。

棚にポールを引っ掛ければ、洗濯物を干すスペースとしても活用できるでしょう。ディアウォールを白色にペイントすると、圧迫感なく清潔感のある空間を演出することができます。

【キッチン編】ディアウォールの活用アイデア

キッチンには物が多く、収納スペースが足りないとどうしても散らかってしまいがち。壁を上手に利用することで収納スペースが増えるだけでなく、お気に入りのものをディスプレイすることもできます。

調味料・キッチンツール棚

kentarokaoriさんのインスタグラムより

キッチンという限られた場所だからこそ、ディアウォールの特徴が生かされます。棚には調味料を置いたり、フックを組み合わせることでおたまなどのキッチンツールを掛けたり。パントリーとしても活躍するはずです。キッチンにあるさまざまなツールをすっきり収納できます。

お皿をディスプレイ収納

shoreeeeenさんのインスタグラムより

お気に入りの食器をディスプレイしておくのにもぴったりなディアウォール。収納とディスプレイを兼ね備えたおしゃれな棚として設置しても。こだわって選んだお皿やマグカップ、キッチン小物は飾っておくだけで立派なインテリアの主役になります。

キッチンカウンターに飾り棚

r_6cafeさんのインスタグラムより

キッチンカウンターはデッドスペースになりがちですが、ディアウォールで高さを付けるとぐっとスペースが広がります。ディスプレイするもの次第で自由にインテリアを楽しめ、憧れのカフェ風キッチンも叶います。

キッチンカウンターが殺風景で寂しく感じたら、ディアウォールでディスプレイ棚をDIYしてみましょう

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