浴槽エプロンの外し方と掃除方法を解説|カビだらけになる前に定期的に掃除しよう

普段浴槽の内側はお手入れしていても、浴槽の「エプロン」は外さないで掃除している人が多いのでは。エプロンとは浴槽の外側にあるカバー部分で、実は内側に汚れやカビが溜まっているのです。この記事では浴槽の「エプロン」を外し、カビや汚れをスッキリ掃除する方法を紹介します。

浴槽エプロンはどこにある?

浴槽のエプロンの場所は側面にあるカバーのことで、多くの浴槽についています。浴槽は外から見れば四角い形をしていることが多いですが、内側が丸みを帯びた形をしていて、浴槽とカバーの間には隙間があります。

浴槽にはお湯を送る管や排水ホースなど細かい部品がありますが、エプロンがそれらを隠してスッキリとした形に見せています。

実はカビだらけのエプロン内部

浴室を掃除してもカビの臭いが消えない場合、エプロン内部のカビが繁殖している可能性があります。浴槽エプロンの内部は、カビが生えやすい環境になっています。

  • カビが好む湿気がたっぷりある
  • カビが繁殖しやすい温度である
  • 浴槽下は頻繁に掃除されず汚れが溜まりやすい

カビは20℃~30℃という人間が快適に感じる温度で繁殖します。浴室は目に見える場所のカビ対策はしやすいですが、エプロン内部はなかなか掃除する機会がなく、隙間から入り込んだ石鹸カスや髪が放置され、カビがどんどん繁殖してしまいます。

カビを放置していると不衛生なだけではなく、アレルギーやアトピーの原因になることもあります。定期的にエプロンを外し、キレイに掃除しましょう。

浴槽エプロンの取り外し方

浴槽のエプロンは、取り外せるタイプと取り外せないタイプの2種類があります。まずは浴槽エプロンと床の間に数センチの隙間があるかチェックしてみましょう。隙間があれば、簡単に取り外せます。

浴槽エプロンを取り外すには、エプロン下部と床の間に指を差し込み、上にあげながら手前に引くだけです。しかし金具で固定されているタイプなら、その金具をドライバーで外すという工程が必要です。

自宅の浴槽カバーが外せるか不安な場合は、浴槽のメーカーや型番を調べてホームページで確認してみましょう。

エプロンが外れない浴槽の特徴

たとえば在来工法で作られいて浴槽の側面にタイルが使われている浴槽は、タイルとエプロンが固定されていて外せないタイプが多いです。

また賃貸物件にあるようなバス・トイレ一体型の浴室もエプロンが外れないタイプが多いでしょう。しかしエプロンに取り外し方を説明するシールが貼ってある場合は、ほぼ間違いなく取り外せます。

浴室は「ユニットバス」や「システムバス」などと呼ばれますが明確な違いはなく、どちらであってもエプロンが外せる場合と外せない場合があります。

浴槽エプロンの掃除方法

浴槽のエプロンは自分できれいに掃除できますが、カビの多い場所なので掃除の仕方にも注意が必要です。自分でできる、浴槽エプロンの掃除方法を紹介します。

掃除に必要なもの

浴槽エプロンの掃除には、以下のような道具が必要です。

  • スポンジ
  • 柄の長いブラシ
  • アルカリ性カビ取り用洗剤
  • ゴム手袋
  • マスク

スポンジ

まずはエプロンをこするスポンジを用意しましょう。エプロンの内側や手前側を掃除する時はスポンジを使いますが、雑巾でもかまいません。穴が空いたり吊り下げたりできるタイプなら水切れが良く、カビが繁殖しにくくなります。

柄の長いブラシ

浴槽の奥のほうにある汚れを落とすときは、柄の長いブラシがあると便利です。柄が短いブラシやスポンジだと届きにくく、頭を奥まで入れなくてはいけません。

アルカリ性カビ取り用洗剤

エプロン部分はカビが多いので、アルカリ性でカビ取り効果の高い洗剤を用意しましょう。「カビキラー」などもアルカリ性のカビ取り洗剤として有名です。

洗剤には種類がありますが、どの製品も裏面に「アルカリ性」や「酸性」と記載してありますので確認してみましょう。浴室の黄ばみの原因の多くは石鹸カスや皮脂といった汚れです。アルカリ性の洗剤なら石鹸カスや皮脂汚れも分解するので、カビ汚れと一緒に黄ばみも落とせます。

しかし15年以上経過している浴槽なら経年劣化による黄ばみの可能性があり、この場合は洗剤で落とせません。

ゴム手袋

カビ取り効果のある洗剤は塩素系の漂白剤が含まれており、洗浄力や除菌力が強い反面、肌荒れの原因に直結します。そのため、エプロン内のカビ掃除をする時は必ずゴム手袋を用意しましょう。

マスク

カビ取り効果のある塩素系の洗剤はガスが発生し、吸い込むと危険です。カビ取り用洗剤を使って浴槽の掃除する際は、布やガーゼタイプではなく不織布で作られた使い捨てタイプのマスクを用意しましょう。

掃除の手順

浴槽エプロンの掃除に必要な道具を揃えたら、いよいよ掃除をしていきましょう。具体的な手順を解説します。

  • エプロンを外したらお湯で軽く流す
  • 軽い汚れをスポンジでこすり落とす
  • カビ取り用洗剤を全体に吹きかけ、放置する
  • シャワーで洗い流し、残った汚れはスポンジで落とす
  • エプロン内部を乾かし、ふたをして元に戻す

※注意※必ず浴室を換気しながら行う

まず、浴槽エプロンの掃除を始める前に必ず「換気」を行いましょう。カビの胞子が飛び散りやすく、塩素系洗剤は人体に有毒だからです。

カビは胞子を出す性質があり、浴槽エプロンにカビが多いとその分放出される胞子も増えます。たとえマスクをしていても隙間から入り込む可能性があり、アレルギーやアトピーの原因になりかねません。

ツンとした独特の臭いを持つ塩素系洗剤は、汚れを中和する時に塩素ガスを発生させます。塩素ガスは人体に有害で呼吸器系にダメージを与えるので、大量に吸い込むと気分が悪くなる恐れがあります。

1:エプロンを外したらお湯で軽く流す

まずはエプロン内の汚れをざっと落とすために、全体をお湯で軽く流します。これだけでも皮脂汚れやホコリといった簡単な汚れが落ちていきます。

シャワーの温度は熱めがおすすめです。カビは60℃で死滅するといわれていますが、さすがに60℃もあると火傷する恐れがあります。汚れがこびりついている場合は、水圧を上げると効果的です。

2:軽い汚れをスポンジでこすり落とす

シャワーで落としきれなかったエプロン内の汚れは、用意したスポンジでこすって汚れを浮かせます。新しい汚れほど簡単にこすり落とせますので、できる限りスポンジで掃除していきましょう。

カビ取り洗剤は、こすり洗いで落ちなかった頑固な汚れにだけ使用します。スポンジで手が届かない場合は、柄の長いブラシの出番です。あまりカビに顔を近づけたくない人や小柄な人は、しっかり長さがあるブラシを使うのがおすすめです。

こすり洗いで落ちたゴミや髪の毛は排水口に溜まりますので、掃除が終わった後に捨てておきましょう。

3:カビ取り用洗剤を全体に吹きかけ、放置する

シャワーとこすり洗いで落ちない汚れには、用意しておいたカビ取り用洗剤を使用します。汚れている部分に洗剤を吹きかけて放置し、汚れを中和させましょう。

放置する時間は一般的には20~30分程度ですが、洗剤の裏面に記載してある時間を守って使用してください。

4:シャワーで洗い流し、残った汚れはスポンジで落とす

カビ取り用洗剤の放置時間が過ぎたら、シャワーで洗い流します。洗剤がしっかり効いている部分は、シャワーだけで汚れが落ちていくでしょう。

シャワーで流した後に残っている汚れも、カビ取り用洗剤の効果で落ちやすくなっています。その部分をもう一度スポンジでこすってみましょう。

スポンジが届かない部分の汚れは先ほどと同じく柄の長いブラシを使ってこすり、最後にシャワーで洗い流します。

5:エプロン内部を乾かし、ふたをして元に戻す

1~4までの手順でエプロン内が綺麗になったら、ひとまずエプロン内の掃除は終わりです。しかしエプロンは外したままにしておき、内部を十分に乾燥させましょう。

夏場と冬場で乾燥にかかる時間も変わりますので、奥の方までしっかり乾燥しているかチェックしてからエプロンを戻します。

しっかり乾燥させてからエプロンを戻すことで、ある程度カビを防止する効果があります。

浴槽エプロンの掃除頻度

浴槽エプロン内の掃除は毎日行う必要はなく、年に2回程度で十分です。湿気や石鹸カスなどでカビが発生しやすい環境ですが、構造上浴室内への影響は大きくありません。

おすすめは年に2回、雨で湿気が増える「梅雨の時期」と台風で湿気がこもりやすくなる「秋」で十分です。1年のうちこの2回だけしっかり掃除をすれば、浴槽エプロンはある程度清潔に保てます。

反対に毎日エプロンを外して掃除していると、栓が緩んで故障の原因につながる恐れがあるので気を付けましょう。

浴槽エプロンが壊れたら修理・交換する

エプロンがすぐに外れてしまう・はまらない・水が溜まるという状態なら、エプロンの劣化が疑われます。一度プロに見てもらい、修理や交換を行いましょう。

エプロンだけの交換なら、商品代と施工費を合わせて3万~5万円が相場といわれています。しかし廃盤になっている浴槽エプロンなら浴槽ごと交換になる可能性もあるので、一度プロに相談してみましょう。

頑固な汚れはプロの掃除業者に依頼する

あまりに長い期間エプロンを掃除していない場合、汚れがなかなか落ちないこともあります。「全体的に汚い」「カビ取り洗剤を使用してもカビが除去できない」という時は、プロにクリーニングをお願いするのもひとつの方法です。

エプロンの裏側だけではなく、自分では手が届かないような奥の汚れまで掃除してもらえます。

基本的には風呂場全体の清掃を依頼することになる

ほとんどのクリーニング業者は、浴室のエプロンだけといった部分的なクリーニングは受け付けていません。エプロンの掃除はオプション扱いで、基本的には浴室全体のクリーニングを依頼することに。

プロのクリーニングは高圧洗浄を使い、床や壁、ドアといった浴室内全体を掃除してくれますので、隅々まで美しくなります。

風呂掃除を業者に依頼した場合の相場は1万~2万円程度

プロに依頼した場合、浴室全体の掃除にかかる費用は1万~2万円程度見ておけばよいでしょう。大手ハウスクリーニング業者でも、2万円以下で請け負ってもらえます。

作業内容としてはお風呂の壁や天井、窓や排水口など浴室全体を掃除してくれます。しかし前述の通りエプロン内の洗浄は基本的にオプション扱いなので、費用も忘れずチェックしましょう。

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