開幕直前に中止も… 緊急事態宣言、神奈川の中高生スポーツにも影 指導者「1カ月で終わるのか」

緊急事態宣言の再発令を受けて、県内の中高生には部活動の時間短縮や公式戦中止などの影響が出ている(7日の全日本バレーボール高校選手権から)

 緊急事態宣言の再発令から一夜明けた8日、県内の中高生スポーツを中心に公式戦中止や部活動の時間短縮などの影響が広がった。全国規模の大会が本格化する春のシーズンを前に、指導者からは「前回もずるずる延びた。本当に1カ月間で終わるのか」と長期化を懸念する声も出ている。

 開催中の全日本バレーボール高校選手権に女子の神奈川代表として出場した伊勢原高は、県教育委員会の方針に沿って同日の練習を90分間で切り上げた。16日に開幕予定だった新人戦の中止も決定。中坂慎次郎監督(39)は「3連休はまたリモートのトレーニングになる。夏には全国総体があると思って、信じてやるのみ」と気丈に話す。

 「いまは春、夏を戦うための土台をつくる大事な時期」と話すのは、川和高野球部の伊豆原真人監督(43)。例年は3月の地区予選に向けて実戦練習に移行する時期だが、練習メニューの見直しを迫られた形だ。伊豆原監督は「昨年のコロナ禍の経験を生かし、短い時間でどう取り組むか考えていきたい」と語る。

 県バスケットボール協会は、9日に開幕予定だった中学、高校の新人戦の中止を決定。「子どもたちの命と健康を守ることを最優先に苦渋の決断をした」との談話を出した。県高校体育連盟の松本哲理事長(62)は「(再発令は)覚悟していたが、子どもたちのことを思うととても残念。一刻も早く感染が収まることを祈っている」と話している。

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