メルセデスF1、ハミルトンとの契約交渉が金銭条件で難航との報道を否定「完全なる作り話。懸念はない」

 メルセデスF1チームは、ルイス・ハミルトンとの契約交渉が金銭的条件について折り合わずに暗礁に乗り上げているという一部報道を、「完全なる作り話」として否定した。

 2020年、メルセデスは7年連続でのF1コンストラクターズタイトル獲得を果たし、ハミルトンは自身7度目の王座に就き、タイトル獲得回数でミハエル・シューマッハーが持つ最多記録に並んだ。

 しかし両者の契約は2020年末で切れており、2021年以降についての交渉は今も継続中だ。コロナ禍で対面を控えなければならず、タイトル争いに集中することを両者が望んだことなどにより、交渉が先送りにされたためだが、両者ともに契約延長の意志を示している。

 とはいえ、一時はクリスマス前ともうわさされた契約発表が予想以上に遅れていることから、金銭面で合意できずにいるのではないかといううわさが生じた。

 ハミルトンは4000万ユーロ(約51億円)のサラリーとチームのプライズマネーの一部を求めており、メルセデス側はそれに難色を示しているとイタリアの一部メディアが伝えた。

 一方で、イタリアの『Corriere della Sera』紙は、メルセデスの株主イネオスが、ハミルトンのサラリーの一部を負担する意向を示したとも報じている。

2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝、7度目のタイトルを獲得

 しかしメルセデスのスポークスパーソンは、金銭的条件で折り合わずに交渉が滞っているという報道は「完全なる作り話」であるとして否定、契約の遅れについて「心配する理由は全くない」と述べている。

 2020年末に、メルセデスF1チーム代表トト・ウォルフは、ハミルトンとの契約はプレシーズンテスト前までにまとまれば問題ないとコメントしていた。

「最終的にまとまるかどうかの心配はしていない」とウォルフ。
「具体的な締め切りを定めるつもりはない。それによってプレッシャーを感じることは避けたいからね」

「遅かれ早かれ完了させる。遅くともテストに向かう前には完了させる必要があるだろう」

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