緊急事態宣言発令で、今一度見直すべき家庭内感染対策。10分でウイルスが99%減少の家も登場

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。東京都内では過去最多となる2447人の感染者が確認された1月7日、政府は感染状況が最も深刻な「ステージ4」に当たる、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の1都3県を対象に緊急事態宣言を発令した。 期間は8日から2月7日までの1か月間とし、「ステージ3」相当に下がることを宣言解除の目安としている。菅首相も会見で不要不急の外出自粛などを国民に呼びかけ、とくに若者への感染が感染拡大に繋がっているとし、若年層に対して慎重な行動を求めた。

 しかし、国民の中には「緊急事態宣言が出されても、これ以上何に気を付ければいいのかわからない」という声も多い。昨年4月に最初の緊急事態宣言が出されてからはとくに、手洗いうがいの励行や消毒、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保など、個人でできる範囲のことは皆、神経質な程に守ってきた。5月に解除されて以降も同じだ。GoToキャンペーンなどで外出や外食が増えた時期があったにしても、家庭や個人でできる範囲の感染対策がおろそかになったということではない。

 ところが、意外な落とし穴がある。それは家庭の中での感染対策だ。昨年末からの新型コロナの第3波の主な感染経路として指摘されているのが「家庭内感染」といわれており、家族の誰かが感染してしまったことで、濃厚接触者となり、発症してしまうケースが後を絶たない。確かに、自宅で家族団らんしているときにまでマスクを着用しているという人は少ないだろう。厚生労働省でも、家庭内においても、できるだけ全員がマスクを使用することや日中はできるだけ換気をするようにすること、ドアの取っ手やノブなどの共用部分を消毒することなどを呼び掛けているが、徹底されている家庭はまだ少ないのではないだろうか。

 家庭内感染を防ぐ第一歩は、自宅という密室空間の中に外からのウイルスを持ち込まないことだ。

 例えば、木造注文住宅メーカーのアキュラホームは1月2日に発売を開始した新しい住宅商品「地球と家計にやさしい家」 で“新しい生活様式の家” としてウイルス対策を標準化した。住宅業界では初めて、病院や医療現場などのレベルに匹敵する「ウイルスキラーエアシステム」を導入し、手に触れることの多いドアノブやスイッチ、インターホン、ポスト、取手、手すりなどには、ウイルスを不活性化させる「ウイルスシールド加工」を施工。さらに、抗ウイルスと抗菌のダブル効果をもつSIA抗菌認証取得の「抗ウイルスシート建具」を採用することで表面に付着したウイルスや菌の数を著しく減少させるなど、感染予防対策を徹底している。同社の発表では、たとえ住宅内にウイルスが侵入しても10分後には99%減少することを確認しており、新型コロナウイルスに有効であることは経済産業省からもお墨付きだ。

 新築でなくても、家庭にウイルスを持ち込まないこと、たとえ侵入を許してしまっても、できるだけ素早く不活性化することができれば、家庭内感染のリスクは最小に抑えることができる。昨年、シャープが同社の空気清浄機などに用いられている「プラズマクラスター技術」に、空気中に浮遊する「新型コロナウイルス」の減少効果があることを実証したと発表し話題になった。しかし、これはまだ実験段階であり、シャープ自身も住宅のような広い環境ではまだ効果が不確定としているが、このような機能を持った空気清浄機を各部屋に設置することも対策になるのではないだろうか。

 

 いずれにしても、従来の感染対策に加え、家庭内でも家族間の感染を防ぐ意識がこれまで以上に重要になってくるだろう。新型コロナ禍は対岸の火事ではない。大切な家族を守るため、今一度、家庭内の感染対策を見直していただきたい。(編集担当:藤原伊織)

アキュラホームは1月2日、ウイルス対策を標準化した“新しい生活様式の家”「地球と家計にやさしい家」を発表。10分後には 99 %ウイルスが減少

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