【パラリンピック】コロナ禍でパラアスリートも苦境 「病気にかかりやすいので…」

果たして祭典は開催されるのか(写真は国立競技場)

新型コロナウイルス禍の影響で、パラアスリートたちも苦境に立たされている。

昨年12月ごろからコロナ感染者数が右肩上がりで増加中。それを受けて政府は、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県を対象とする緊急事態宣言の再発令を決断した。さらに、大阪府、兵庫県、京都府は、政府に緊急事態宣言の発令を要請。愛知県も要請の方針を示すなど、各地で緊張感が高まっている。

そのため、パラスポーツの大会が相次いで中止に追い込まれている。日本車いすラグビー連盟は日本選手権(22~24日、千葉・千葉ポートアリーナ)を中止にすると発表。日本ゴールボール協会は、男女の日本選手権(30、31日、東京・新宿スポーツセンター)の中止を決めた。日本視覚障害者柔道連盟も、女子の強化合宿を中止すると明らかにした。

背景には、パラアスリート特有の事情もある。一般的に障がい者が新型コロナウイルスに感染した場合は、重症化のリスクが高いと言われている。特に脳性まひや頸髄を損傷している人は、健常者より呼吸機能が弱いことも多く、パラ団体の関係者によると「病気にかかりやすいので注意しないといけない」と神経をとがらせている選手もいるという。

本番までは約7か月。多くの関係者の間で「なんとか五輪・パラリンピックが開催されることを祈るばかりです」と不安な声が聞かれるが、果たして無事に祭典を開催することはできるのか。

© 株式会社東京スポーツ新聞社