高校入試「別室受験」可能に 濃厚接触者、3条件で 長崎県教委がコロナで指針

 長崎県教委は8日、2021年度県立高校入試の受験生が、新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者になった場合、三つの条件を満たせば別室での受験を認めるとするガイドラインを公表した。3月17日の追試験を受験できなかった場合の救済措置も検討している。

 ガイドラインでは、保健所に濃厚接触者と伝えられた場合でも▽検査で陰性▽試験当日も無症状▽公共交通機関を利用せず自家用車などで会場に行く-の三つの条件を満たせば別室での「受験を認める」とした。
 別室は配慮を要する障害などがある人、発熱・咳などの症状がある人と無症状の濃厚接触者、インフルエンザにかかった人の三つに分けるが、発熱・咳などの症状がある人と無症状の濃厚接触者は「分けるのが望ましい」とした。
 一方で、「受験できない」条件は、新型コロナに感染し▽試験当日に入院中▽自宅や宿泊施設で療養中-のほか、▽濃厚接触者となり発熱などの症状がある▽海外在住で入国後14日間を経過していない-の計四つを示した。
 受験生に対しては、新しい生活様式の徹底や試験7日程度前からの自主検温などを要請。当日はマスク着用や手指消毒などのほか、健康状態チェックリストの提出も求めている。
 県教委によると、21年度の高校入試はこれまでの学校推薦制度を廃止し、前期・後期制を導入する。前期は2月3、4日、後期は3月9、10日に実施。3月17日の追試験の対象となるのは、新型コロナやインフルエンザ、不慮の事故で受験できないと判断された人や受験できない相当の理由があると判断された人。昨年度は特例措置を設け、追試験を受験できなかった人は中学校長の調査書などで選抜した。


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