本木克英監督 緊急事態宣言下での公開に「なんらかの意味があるのではないかと」 「大コメ騒動」イベント

映画「大コメ騒動」の公開御礼イベントが9日に都内で開催され、本木克英監督が登壇。緊急事態宣言下での公開となったことなどについて語った。

本木監督は冒頭で、「緊急事態宣言と、(北陸地方の)記録的豪雪と寒波に見舞われるという状況ではありますが、主演の井上さんが、こんな時期だからこそあえてメッセージを伝えたいとおっしゃってくださって。不要不急の外出をよびかけてしまうので、映画館へ来て欲しいとも言えないですが、映画館は開いています!ということを言いたい」とあいさつ。登壇者の井上真央らから落ち込んでいることを心配されると、今の状況に不安を抱いていることを明かしつつも、「女優さんたちの顔を久しぶりに見て、少しは前向きになろうと思っております」と語った。

緊急事態宣言下での公開となったことについて、「結果はどうあれ、この時期に新作を出すことが、映画館にとっても、われわれ作り手にとっても大事なのではないかと考えて世に出しました。緊急事態宣言の中でこそ上映されることに、なんらかの意味があるのではないかと」と思いを明かした。

イベントにはほかに、井上真央、室井滋、鈴木砂羽が登壇。当初は観客の前での舞台あいさつが予定されていたが、新型コロナウィルスが感染拡大している状況を鑑み、一般客を入れない形でのイベントに変更となった。

「大コメ騒動」は、1918(大正7)年に富山県の貧しい漁師町で実際に起こった「米騒動」を題材にした作品。日本の女性が初めて起こした市民運動ともいわれる出来事で、活躍したおかか(女房)たちにスポットを当てたエンターテイメント作品となっている。主人公の松浦いとを演じるのは、「八日目の蝉」で日本アカデミー賞最優秀女優賞を受賞した井上真央。室井滋、立川志の輔、西村まさ彦、柴田理恵らの富山出身者が脇を固め、同じく富山県出身の本木克英さんが監督を務めている。

「大コメ騒動」
全国公開中
配給:ラビットハウス、エレファントハウス
©︎2021「大コメ騒動」製作委員会

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