新成人3人組「Kdia」 新しい挑戦続けたい ダンス、ファッション、カメラ…得意生かし表現追求

「新しいことに挑戦したい」と語るKdia。左から土井さん、片岡さん、有川さん=長崎市三原1丁目(Kdia提供)

 長崎県出身の新成人3人が、ダンスとファッションとカメラを組み合わせたプロジェクトチーム「Kdia(カディア)」を結成した。それぞれの得意分野を生かして「自分たちにしかできない表現」を追求する。
 発起人でリーダーは、ダンサー「Haruto Kataoka」として関東を拠点に活躍する長崎市出身の片岡遥大さん(20)。小学3年時にダンスを始めた。中学時代、躍動感あふれるプロのパフォーマンスに心を動かされ、この道を志した。県立長崎鶴洋高を卒業後、米国に留学して表現力を磨いた。さらに技術を高めようと、昨年はドイツ留学を計画していた。
 しかし、深刻化する新型コロナウイルスの影響で断念。さまざまなダンスイベントの予定も白紙になった。昨年3月から帰省しており、夏に中学時代の恩師から「せっかく長崎にいるなら」と声が掛かり、長崎市成人式実行委に加入。片岡さんのアイデアで新成人向け応援メッセージボードを作成することになった。協力したのが、絵が得意で福岡市の服飾系の専門学校に通う土井義仁さん(19)=西海市出身=と、写真が好きな長崎大1年の有川慎吾さん(20)=長崎市出身=。
 新成人の心に残るボードを作ろうと共同製作に打ち込む中で、片岡さんは「仲間と一緒だと、できることが広がる」と実感。コロナ禍で暗いニュースが多い中、何か新しいことに挑戦しようと、チーム結成を提案した。2人も同じ思いだった。色彩豊かに描いたボードは昨年末、市民の寄せ書きが加わって完成した。

 チーム名は3人の名字の頭文字と、自分らしくという思いを込めた「i(アイ)」を加えた造語だ。片岡さんの顔や体を土井さんが絵の具で無造作に着色して踊る様子を、有川さんが撮影。写真を会員制交流サイト(SNS)で発信している。片岡さんは「何ができるのか正直分からないけれど、挑戦し続けたい」と声を弾ませた。

 


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