メッツの大型補強によってリアルミュート残留の可能性が低下?

フィリーズは今オフ、J・T・リアルミュートとの再契約を最優先事項に掲げているが、同地区ライバルのメッツの大型補強によって雲行きが怪しくなり始めている。地区3連覇中のブレーブスが強力な戦力を誇り、メッツが大幅に戦力をアップさせるなか、フィリーズのポストシーズン進出の可能性は低下。「NBCスポーツ・フィラデルフィア」のコリー・サイドマンはポストシーズン進出の見込みが薄い状況でリアルミュートに大金を投じることを疑問視している。

現在のメジャーリーグにおける「ナンバーワン捕手」と評価されているリアルミュートは1991年生まれの29歳。開幕前の3月には30歳の誕生日を迎える。5年前後の長期契約が予想されているものの、サイドマンは「長期契約の後半には30代中盤を迎えるため、一流の働きができるのはせいぜい3年くらい」と指摘。つまり、フィリーズは今後3年以内にポストシーズン進出を果たせる見込みがないのであれば、リアルミュートに大金を投じるのは無駄ということになってしまう。

そこでポイントとなるのが今季以降のポストシーズン出場枠だ。昨季は60試合制という異例の短縮レギュラーシーズンとなったため、ポストシーズン出場枠は従来の10チームから16チームへ大幅に拡大。しかし、フィリーズは28勝32敗でナショナル・リーグ東部地区3位に終わり、ポストシーズン進出にあと1勝届かなかった。ポストシーズン進出を逃したのはこれで9年連続だ。

ブレーブスが黄金期に突入しつつあり、昨季はマーリンズが予想外の躍進。さらに今オフはメッツも大型補強によってポストシーズン進出を狙える態勢を整えている。ポストシーズン出場枠が以前の10チームに戻されるのであれば、たとえフィリーズがリアルミュートと再契約したとしても、ポストシーズンに出場できるかは微妙なところ。こうした状況をフィリーズの球団フロントはどのように考え、そしてどんな決断を下すのだろうか。

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