スプリンガーの希望額は1億7500万ドル? 米記者が伝える

アストロズからフリーエージェントとなったジョージ・スプリンガーの争奪戦はメッツとブルージェイズの一騎打ちとなっていることが報じられているが、両チームともスプリンガーの希望を満たすオファーを提示することはできていないようだ。「SNY」のアンディ・マルティノによると、スプリンガーは総額1億7500万ドル前後の大型契約を希望しているという。5年契約なら年平均3500万ドルとなるが、スプリンガーがこの規模の契約を得るのは難しいとみられる。

マルティノが得た情報によると、ブルージェイズがスプリンガーに提示している条件は1億5000万ドルを下回っているという。よって、ブルージェイズとスプリンガーのあいだには条件面で大きな開きがあるということになる。これはメッツにとって追い風になるとみられるが、そう簡単な話ではないようだ。

メッツの新オーナーに就任したスティーブ・コーエンはオフシーズン当初、「酒飲みの船乗りのようにお金を使うことはできない」と発言していた。メッツはマーカス・ストローマンと1年1890万ドル、トレバー・メイと2年1550万ドル、ジェームス・マッキャンと4年4060万ドルで契約したのに加え、インディアンスとのトレードでフランシスコ・リンドーアとカルロス・カラスコを獲得。今オフの補強に使える資金には限りがある。

そうした状況を踏まえ、マルティノは「もしメッツがスプリンガーに1億7500万ドルの契約を与えたら、私は唖然とするだろう」と述べている。また、現在31歳のスプリンガーは今後数年のうちにメインのポジションをセンターからライトへ移す可能性が高く、メッツが契約延長を検討しているマイケル・コンフォートとポジションが被ってしまう。この点もメッツがスプリンガー獲得に動くうえでのハードルとなりそうだ。

これらのことを考えると、スプリンガーが希望通りの契約を得られる可能性は低いと言わざるを得ない。ブルージェイズの提示額あたりまで希望条件を下げない限り、契約は成立しないのではないだろうか。

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