全日本インカレバレー 鹿屋体大Vに貢献 九文出身・諏訪免、聖和女出身・諸石

リリーフサーバーとして貢献した諏訪免(左)、スタメンとして躍動したOH諸石=大田区総合体育館(鹿屋体大提供)

 昨年の全日本バレーボール大学女子選手権(インカレ)で4年ぶりに優勝した鹿屋体大。この日本一メンバーに、長崎県の高校出身者2人が名を連ねた。3年生の諸石真衣(聖和女学院高卒)と2年生の諏訪免望(九州文化学園高卒)。諸石は「こういう状況で大会ができたこと自体がありがたい。4年生への感謝の思いを込めてプレーした」と達成感をにじませた。
 全日本インカレは昨年11月30日~12月6日、東京・大田区総合体育館などで開催。男女とも各地区代表の36チームが、トーナメントで競った。
 鹿屋体大は2020年秋に開催予定だった鹿児島国体に向けて、チームを強化していた。だが、コロナ禍の影響で目指してきた国体の延期が決定。西日本インカレや春秋の九州リーグなど各種大会も続々と中止となる中、全日本インカレの開催が決まった。
 本番は準々決勝までの3試合をストレート勝ち。準決勝は3連覇を目指した筑波大を3-1で破った。決勝はスター選手がそろう東海大に、粘り強いレシーブからのコンビバレーで対抗。3-1で快勝して、このチームの集大成の舞台を最高の形で締めくくった。
 身長169センチの諸石は昨年10月、ポジションをOHへコンバート。高校時代からMBを専門にしていたため、いい意味でスパイクの入り方が他の選手と違った。濱田幸二監督からは「センターみたいなレフトでおもしろい」と重宝され、レギュラーに定着。今大会もOHとして先発で起用され、攻守でチームの躍進に貢献した。
 速いスパイクだけではなく、鋭いジャンプサーブで崩してチャンスをつくった。「苦手意識があった」というレシーブも猛練習。周りのサポートに助けられながら、しっかりと上げていた。
 身長166センチの諏訪免は、左利きのリリーフサーバーとして途中からコートに入り、後衛三つのローテーションでOPの役割を果たした。好レシーブで支え、ムードメーカーとしても活躍。2人は隣のポジションに入ることが多く、声を掛け合いながらチームをもり立てた。
 全日本インカレ制覇から1カ月がたち、新しいチームでの活動が始まっている。最終学年となる諸石は「違うチームとして、また一からやっていく。2年連続で日本一を目指したい」と決意を新たにしていた。


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