松浦家ゆかり 華やか ひな人形 平戸・松浦史料博物館

貴重なひな人形が展示されている企画展=平戸市、松浦史料博物館

 旧平戸藩主の平戸松浦家ゆかりの「ひな人形」などを集めた企画展「平戸松浦家のひな人形」が10日、長崎県平戸市鏡川町の松浦史料博物館で始まった。最後の藩主・詮(あきら)が、明治期になって娘の結婚記念に購入した華やかなひな人形など8組を展示している。4月3日まで。
 企画展は同博物館が毎年、3月3日の「桃の節句」に合わせて開催。結婚記念のひな人形は、詮が東京の人形店から購入したもので、市立平戸小が所蔵している。同博物館所蔵品では、江戸幕府の老中、松平定信の娘、蓁(しん)姫が1808年に平戸藩主、熈(ひろむ)と結婚したときに持参したひな人形を展示。金の蒔絵(まきえ)が施された100点以上の道具類も飾っている。
 また、明治天皇と皇后に見立てたひな人形も展示。明治天皇の母は、熈のめいに当たる中山一位局慶子(よしこ)。見立て人形は、ひな人形の展示などで連携する福岡県飯塚市の民間団体「いいづか雛(ひいな)のまつり」から借り受けた。
 同博物館の岡山芳治館長は「貴重な人形がそろっている。来館者の癒やしになれば」と話している。問い合わせは同博物館(電0950.22.2236)。

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