長崎大の女性研究者賞 優秀賞に源城准教授 住宅の快適温度明らかに 奨励賞 松瀬助教と松島講師

受賞した(左から)源城准教授、松瀬助教、松島講師=長崎大

 長崎大が学内の若手女性研究者を顕彰する「第5回未来に羽ばたく女性研究者賞」の授与式が8日、長崎市文教町の同大であった。学術的な研究実績を評価する「優秀女性研究者賞」に総合生産科学域工学研究科の源城かほり准教授(46)が選ばれた。
 将来性に期待する「優秀女性奨励賞」は、原爆後障害医療研究所の松瀬美智子助教(41)と長崎大学病院医療教育開発センターの松島加代子講師(42)の2人が受賞した。
 これらの賞は人材育成や男女共同参画の促進などを目的に2016年度に創設。今回は学内の助教以上(50歳以下)の11人から応募があった。
 源城准教授は、住宅の快適性や健康性に考慮し、省エネルギーの視点で県内住宅の冷房時と暖房時の快適な温度を明らかにした。このほか、オフィスに緑の植物を設置することで、人に安らぎを与えたり、リラックスさせる効果を認めることができたと発表した。
 松瀬助教は、甲状腺がんの悪性度の違いを規定する分子メカニズムについて医学の先端的な研究を発表。松島講師は研修医に身近な相談役を付ける「メンター制度」について実践的な研究の成果が認められた。
 授与式では受賞した3人がそれぞれ研究成果を発表。河野茂学長が3人に賞状などを手渡し「若手のリーダーの自覚を持って、教授になってください」と激励した。源城准教授は「今後の研究の励みになる」と話していた。

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