西武鉄道 多摩湖線に4両ワンマン化の9000系 3本めが登場、西武所沢車両工場“最後の新造車”の足音

JR中央線 国分寺駅と接続する、西武鉄道の2路線、国分寺線と多摩湖線。国分寺と西武遊園地(東京都東村山市)を結ぶ9.2kmの単線、多摩湖線に1月、新たに9000系4両編成ワンマン対応車が入ってきた。

10kmに満たない多摩湖線の歴史は古く、大正・昭和期、堤康次郎が設立した箱根土地の小平分譲地への輸送手段として国分寺~小平に敷いた路線がルーツ。現在は、一橋学園・青梅街道・萩山・八坂・武蔵大和の途中駅にすべて停車するワンマン運転列車が走っている。

多摩湖線を走る車両は現在、1979年に登場した新101系4両編成と、1993年登場の9000系。

多摩湖線への投入が続く西武9000系は、もともと池袋線4ドア車の10両化にむけ、西武所沢車両工場で10両編成8本80両がつくられたくるま。

最後の9108編成は、西武所沢車両工場で新造した“最後の車両”ともいわれている。

そしてもうひとつ。この9000系は、西武鉄道の車両イメージとして定着した黄色ボディの最後のくるまともいわれている。

車体は新2000系と似て、設備は6000系と同等の車内案内表示器、車いすスペースなどを置いている。

そんなストーリーがある9000系。この1月に短編成化されて多摩湖線に入ってきた9000系は、9102編成。多摩湖線で3本め。

2020年8月に18日に10両編成での運用を離脱。武蔵丘車両検修場で4両化・ワンマン対応化が施され、再び走り出した。

新101系といっしょに走り出した西武9000系。2000年代に制御装置をVVVFインバータ化した9000系の足音が、多摩湖線にじわじわと増えてきた。

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