高校生がファッションブランド設立 那覇商「Anela」 SNSで調査、仕入れ、ネット販売も

 那覇商業高校の2年生10人が独自のファッションブランド「Anela(アネラ)」を立ち上げ、13日からネット販売している。商品はスエットやパーカ、Tシャツなどで、全てオリジナルデザインだ。6~8日には校内でファッションショーを開催し、ブランドの周知に努めている。模擬会社を設立し、仕入れから価格設定、販売まで行っている。 ブランド設立のきっかけは、全国の高校生がビジネスプランを競う模擬起業グランプリ「リアビス」への参加を教師に勧められたこと。大城心海(みうな)さんが社長となり、同じ学級の友人とエントリーし、ビジネスプランを練った。プランは1次審査を通過し、3月の最終選考を控える。

 生徒にとって起業は初体験。ブランド設立まで紆余(うよ)曲折があった。当初はメーク用品を販売する予定だったが、販売するのに資格が必要と分かり、ファッションに変更した。商品は中国から仕入れようとしたが、新型コロナウイルスの影響で商品到着に遅れが出る可能性があることが判明。国際通りのTシャツ店に相談し、仕入れ先を確保した。

 商品やキャラクターデザインは会員制交流サイト(SNS)のアンケート機能で需要を探って決めた。デザインを担当した荻堂芽衣さんは「(商品を試着した)自撮りをSNSに上げてもらうことを意識した。自撮りの写真は左右が反転するので、キャラクターが左右対称になるように細かく調整した。趣味で描くのとは全然違う」と苦労を語った。

 学校の生徒を対象にしたファッションショーは学校の体育館で実施した。商品を着用したモデルがランウェイを歩くたび、多くの生徒から歓声が上がった。

 社長の大城さんは「出来上がった商品が届き、うれしかった。販売は今月末まで。完売を目指して頑張りたい」と語った。 商品を取り扱う通販サイトはこちら。

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