私募債でワクチン開発支援 九大に寄付 FFG取り扱い開始

 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)は、新型コロナウイルスのワクチン研究開発を支援する私募債の取り扱いを始めた。十八親和銀行(長崎市)など傘下3行が企業に募り、収益の一部を九州大に寄付する。
 九州大農学研究院の日下部宜宏(くさかべたかひろ)教授(昆虫ゲノム科学)の研究チームが昨年6月、カイコを使ったワクチン候補となるタンパク質を開発したと発表。現在はマウス実験を進めており、今後は製薬企業と連携し、安価で大量生産を目指している。注射より接種しやすい経口型の「食べるワクチン」も開発中。
 FFGは、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に貢献している団体に寄付する「SDGs私募債」を取り扱っており、その派生商品。申し込んだ企業は、審査を経て5千万円以上(信用保証協会保証付きは3千万円以上)を発行し、運転・設備資金に使える一方、発行額の0.1%相当が寄付される。

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