匿名寄付金を寄託 長崎県警 県愛の福祉基金に

県障害福祉課の中村課長(右)に基金を手渡す県警広報相談課の川本課長(左)=県庁

 県警は12日、60年以上にわたり県警に匿名で寄せられる「ASグループ基金」として、昨年8月と12月に届いた寄付金計1万円を「県愛の福祉基金」に寄託した。
 ASグループ基金は1956年3月、県警に「17歳のA子とS子」と名乗る人から「気の毒なお友達にあげてください」と300円が送られてきたのがきっかけ。その後、友人のY子さんも加わり、毎月のように送金されていることが全国で話題になった。県警は73年から「県愛の福祉基金」へ寄託している。
 高齢を理由にA子さんらは送金を“卒業”したが、病気で亡くなったY子さんの娘という人が2004年から毎年寄付を続けている。寄付金総額は、賛同者の分を含め約270万円になった。
 県警広報相談課の川本浩二課長は「貴重なお金を今年も無事に届けることができた」。寄付金を受け取った県障害福祉課の中村浩二課長は「障害者の福祉のため必ず役に立てる」と話した。

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