捕手のグレードアップ目指すマーリンズ コントレラスに興味

昨季17年ぶりのポストシーズン進出を成し遂げたマーリンズは若手中心のチームに経験豊富なスター選手を加えることを検討しており、その候補の1人としてウィルソン・コントレラス(カブス)の名前が浮上しているようだ。「スポーツグリッド」のクレイグ・ミッシュは、マーリンズがコントレラス獲得に向けてカブスと交渉を行っていることを伝えている。マーリンズにはコントレラス獲得を実現するだけのコマがあり、トレード成立の可能性は十分にありそうだ。

マーリンズの今季の捕手は、チャド・ウォラックとホルヘ・アルファロの併用が予想されているものの、データサイト「FanGraphs」が算出している予想WARでは捕手部門でメジャーワースト4位の数字となっている。控え捕手としてサンディ・レオンとマイナー契約を結んだが、もちろんこれだけでは不十分。そこでチームの弱点である捕手をグレードアップするためにコントレラス獲得が検討されている。

カブスはビクトル・カラティーニをダルビッシュ有とともにパドレスへ放出したため、コントレラスを放出するとメジャーレベルの捕手がいなくなってしまう。一方、マーリンズはコントレラスを獲得するとアルファロ(またはウォラック)が余剰戦力となってしまうため、アルファロが交換要員に含まれる可能性もある。カブスにはミゲル・アマヤというプロスペクト捕手がいるものの、メジャー定着にはあと数年かかるため、アルファロはアマヤの妨げにはならないはずだ。

問題はマーリンズの補強資金だ。コントレラスは今季の年俸が500万~740万ドルと予想されており、リーズナブルな金額だが、メジャーを代表するスモールマーケット球団であるマーリンズの場合は事情が異なってくる。マーリンズは今オフ、スターリング・マーテイのオプション(年俸1250万ドル)を行使しているため、補強に使える資金はあまり残っていないとみられる。これがトレード成立に向けての唯一のハードルとなるかもしれない。

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