島原藩主・松平家の名刀 9点公開 島原城天守閣 24日まで

松平家の名刀「神気」(上)と「神息」=島原城天守閣

 島原藩主・松平家に伝わった鎌倉時代の名刀で、長崎県指定文化財の「神気」など刀9点を公開する新春恒例の刀剣展が、島原市城内1丁目の島原城天守閣で開かれている。24日まで。
 松平家ゆかりの名刀は、徳川家から武勲の褒美として贈られたとされる。「神気」(刃渡り約71センチ)は鎌倉時代の刀匠、粟田口国綱(あわたぐちくにつな)が手掛けたもので、「神息」(同)は平安時代に平城天皇の皇子の護身刀として作られたとされる。いずれも島原城天守閣を復元した1964年、松平家の子孫が市に寄贈した。
 ほかに、島原藩家臣の家に代々受け継がれ、市に寄贈されるなどした大小の刀7点も展示。同城を運営する島原観光ビューローの末續理さん(37)は「神気、神息は年に1回しか公開していない。今年はコロナの早期収束の願いも込めて展示している」と話す。観覧には島原城共通入場券(大人550円、小中高生280円)が必要。

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