こだわりのトマトジュース 福岡のイタリア料理店開発 諫早産を使用

諫早産ミニトマトを使った「リストランテ Kubotsu」のオリジナルトマトジュース=諫早市、愛菜ファーム

 地産地消の食材にこだわり、良質なイタリア料理を提供している福岡市中央区天神の「リストランテ Kubotsu」が、長崎県諫早市中央干拓の農作物生産業「愛菜ファーム」のミニトマトを使ったオリジナルのトマトジュースを開発し、販売を始めた。窪津朋生料理長(37)は「切れのある酸味と甘さがバランスよく、料理との食べ合わせが良い」と話している。
 「Kubotsu」は2018年開業。窪津料理長は店舗で提供する飲み物も含めて、生産者の“顔”が見える食材を追求。ノンアルコール飲料の需要の高まりを受け、諫早市高来町の農産物販売業「肥前グローカル」(坂口慎一社長)を通して、糖度8度の諫早産ミニトマトを使ったジュースの開発に着手。中でも、最も味が良い冬場の収穫分だけを絞り、添加物などは使用しない。
 ジュースは1本720ミリリットルで3千円(税別)。店内提供は1グラス千円(税・サービス料別)。コロナ禍で来店が難しい顧客にも、健康に配慮したテークアウト商品として活用する。
 愛菜ファームの山内末広専務は「ミネラル分が豊かなミニトマト販売の新たな展開」と話す。肥前グローカルは「コロナ禍をきっかけに、諫早産のいい農作物をターゲット(イタリアンレストラン)を絞り、付加価値を付けて全国へ紹介する第一歩」とし、Kubotsuを運営するレストラングループ「ひらまつ」(東京)での全国展開にも期待を寄せる。

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