梅沢富美男「夢芝居」恋のドキドキ感が詰まっている究極の名フレーズ

1982年 11月21日 梅沢富美男のファーストシングル「夢芝居」がリリースされた日

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東京ポッド許可局も認めた、「夢芝居」の忘れ難いイントロ

私が毎週聴いているTBSラジオの番組『東京ポッド許可局』に、「イントロ・ザ・ジャイアント」という不定期コーナーがある。西城秀樹の「ヤングマン」のような、“ちょっとした病気なら治りそうな” でかいイントロをもつ曲が紹介される。

でかい…… というか、忘れ難いイントロとして、私が真っ先に思いついたのが、1982年にリリースされた梅沢富美男の「夢芝居」だ。ド頭に鳴る拍子木の音。そして、ドラム音からの劇的な展開で、いきなり曲の世界に引きずり込まれていく。

もちろん、『東京ポッド許可局』にはすでに投稿済みで、番組で採用された。「あー、でかい! やっぱ昭和のプロレスラーでかいな、193cmくらいある」「万札舞ってる! 元祖レインメーカーだ」というマキタスポーツ局員とプチ鹿島局員のリアクションが許可局員(リスナー)としてとてもうれしく、その後radikoのタイムフリーでそこだけ録音した。

大衆演劇のスター梅沢富美男、「夢芝居」も大ヒット

“下町の玉三郎” と呼ばれ、芝居小屋を大入り満員にする大衆演劇のスターとなり、テレビへ進出。1982年に放映された市川森一脚本の名作ドラマ『淋しいのはお前だけじゃない』に出演し、お茶の間の人気者になりつつあった梅沢富美男。その後、押しも押されもせぬスターとなり、今も大物として芸能界に君臨できているのは「夢芝居」の大ヒットによるものが大きいと思う。

舞台と恋を絶妙にかけた歌詞、ドラマチックすぎる曲調。大衆演劇の役者にあてた曲として満点、ハマりすぎなくらいハマっている。作詞・作曲の小椋佳も、あのイントロを作った編曲の桜庭伸幸もすごい。梅沢も、役者冥利、歌い手冥利に尽きるだろう。話し声とはまったく違う、色気のある低音ボイスで見事に作り手の期待に応えている。

恋をすると口ずさみたくなる、短いフレーズに込められた恋のドキドキ感

さらに―― 「♪ 恋のからくり 夢芝居」から「♪ 行く先の 影は見えない」まで、一番のすべてのフレーズを “イ音” で終えることで、耳に残りやすく、歌いやすいようにした―― といった内容の、小椋佳のインタビュー記事を読んで、膝を打ってしまった。そこまで計算されていたとは。

恋をすると、思わず口ずさむ曲というのが誰にでもあると思うが、私にとってのそれは「夢芝居」だったりする。

 けいこ不足を幕は待たない
 恋はいつでも 初舞台

この短いフレーズに、恋のドキドキ感が詰まっている。これを超える恋のフレーズは未だ見つかっていない。

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カタリベ: 平マリアンヌ