丹沢表尾根の観光施設 名称は「ヤビツ峠レストハウス」

ヤビツ峠レストハウスの完成イメージ(秦野市提供)

 秦野市は、丹沢の代表的な登山コース表尾根の起点・ヤビツ峠で建設が進む観光拠点施設の名称を「ヤビツ峠レストハウス」に決めた。施設の運営者も決定し、3月下旬の開業に向け、準備が進んでいる。

 市が昨年8月から9月に会員制交流サイト(SNS)などを通じて名称を募ったところ、全国から385件の提案が寄せられた。市が15件に絞り込んだ上で、学識経験者や地元の自治会、山小屋組合でつくる協議会などが審査し、決定した。市によると、利用者に分かりやすいシンプルで、愛着を感じてもらいやすい名称であることが決め手になった。

 レストハウスは木造平屋で延べ床面積約60平方メートル。地元産の木材を用い、昨年10月から建設作業を始めている。ヤビツ峠は自転車愛好家らに人気で、自転車の駐輪スペースも用意される。

 運営は同市在住の平野義燿さん(82)、有恒さん(52)親子ら登山愛好家6人が共同で当たる。カレーや、秦野に群生するクスノキ科の落葉低木「クロモジ」を煮出したお茶など、軽食の提供を予定している。有恒さんは「人と人、山と里をつなぐ出会いの場になれば」と開業を心待ちにしている。

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