1950~70年代の神奈川の交番40点 山手署で写真展示

倉庫から発見された交番の写真。いずれも1950~70年代に撮影された=山手署

 1950~70年代に撮影された山手署管内(横浜市中区)の交番の写真約40点が見つかり、署内で展示されている。戦後間もなく設置された米軍関係者の警備用交番を写したものもあり、横浜の接収の歴史をうかがい知ることができる。

 写真は昨年9月、署の倉庫を整理中に偶然発見された。55年以降の交番や派出所、出張所など19カ所が写っており、手書きの間取り図や設置場所が記された地図と一緒に保管されていた。

 戦後の接収に伴い、当時の管内には米軍根岸住宅地区をはじめ、多くの米軍関係者が居住していた。その警備のために開設され、当時は「連絡所」と呼ばれた交番の写真も見つかった。交番や道路標識には英語の表記が散見され、当時の街の雰囲気を伝えている。

 また、麦田町交番の写真には58年4月に施行された銃刀法について周知する掲示物が写っている。三渓園の警備に当たる警察官の拠点として機能した「三渓園警備出張所」など、現在は廃止された施設の写真などもある。

 1月末までの予定で、写真パネルなどを署1階ロビーで展示している。堀内拓哉地域課長は「当時を知る人には懐かしく、若い人にとっては歴史を知ることができる興味深い展示。来署した人に見てほしい」と話している。

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