広島の新外国人・クロン すでに来日済みのウラに元助っ人の〝家庭訪問〟

〝家庭教師〟となったマクレーン氏(左)とエルドレッド氏

広島の新助っ人ケビン・クロン内野手(27=前ダイヤモンドバックス)が並々ならぬ意気込みでスタンバっている。マイナー通算151発の実績を誇り、打線の中軸として期待される大砲は年明け早々の3日に来日。現在は2週間の自宅待機中で、春季キャンプ初日からチームに合流する見込み。

周囲も驚きのフットワークの軽さだ。新規外国人の入国制限強化を想定し、球団側は年の瀬に来日の前倒しを打診したところ、クロンは快諾。しかも、そのやり取りから1週間足らずでの来日となったことで、球団関係者を「こんなに早く来てくれるとは…。ヤル気に満ちているんだろう」と感嘆させている。

そんな積極行動の裏にあったのが、元助っ人たちによる〝家庭訪問〟の影響だという。例年なら駐米スカウトが春季キャンプを訪問して新助っ人に助言を送るが、今年は新型コロナ禍により来日が中止となった。そのため次善の策としてクロンと同じアリゾナに住むOBでスカウトのブラッド・エルドレッド氏とスコット・マクレーン氏が感染対策をした上で本人宅を訪問。日本野球に適応するためのノウハウを伝授していたのだ。

2014年のセ・リーグ本塁打王で、先輩助っ人としてマウンド上でイライラするK・ジョンソンを叱り付けて改心させた実績もあるエルドレッド氏のアドバイスは胸に刺さったに違いない。

「持っている力を各試合で出し切り、広島に優勝を届けたい」と張り切るクロン。開幕から優良助っ人ぶりを発揮したいところだ。

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