新型コロナ感染拡大が続くアリゾナ州でMLBキャンプ開催に懸念の声

ドジャース時代、アリゾナ州グレンデールのキャンプ地で笑顔を見せる笑顔で移動する前田健太(2016年)

ロサンゼルス・タイムズ紙(電子版)は13日(日本時間14日)、アリゾナ州当局者の話として「MLB(米大リーグ機構)が春季キャンプの開始を1か月遅らせることを望んでいる」と伝えた。

米国では年末からコロナ感染がさらに拡大している。アリゾナ州は過去7日間の新規感染者の割合が全米最多となる10万人あたり132人と歯止めがかかっていないため、およそ1か月後に開始される予定のメジャーキャンプを懸念する声が上がるのは当然だろう。

同電子版によると、一部の同州当局者はキャンプ開始を1か月遅らせることにより、感染拡大の沈静化や、ワクチン接種の利用が容易になる可能性を指摘。また、非営利団体アリゾナ公衆衛生スタッフのウィル・ハンブル氏は「1か月遅らせることによって、(オープン戦の)カクタス・リーグにスタッフやボランティアとしてかかわる(現地在住の)多くの高齢者がワクチン接種を受けられる可能性が高くなるだろう」と述べている。

ドジャース、ホワイトソックスのキャンプ地である同州グレンデールに本拠地を置く北米プロアイスホッケーNHLのコヨーテスは、14日(同15日)のホーム開幕戦から、収容人数の25%にあたる約3000人を上限として有観客で試合を開催する予定。

MLBではマンフレッド・コミッショナーが各球団に予定通りに春季キャンプを開始し、レギュラーシーズン162試合開催に備えて準備するように通達したばかりだが、コロナ禍が続くようなら見直しを迫られるだろう。

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