DH制不透明もナ・リーグ複数球団が二冠王・オズーナに興味

昨季は異例の短縮シーズンでの開催となり、ナショナル・リーグでも指名打者制が採用されたが、今季も指名打者制が引き続き採用されるかどうかは正式決定に至っておらず、不透明な状況が続いている。指名打者がメインの役割となっている強打者はナ・リーグの指名打者制の有無によって大きな影響を受けることになるが、昨季ナ・リーグの二冠王に輝き、指名打者部門でシルバースラッガー賞を受賞したマーセル・オズーナにはあまり影響がないようだ。

メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシによると、アメリカン・リーグのチームのみならず、ナ・リーグの複数のチームがオズーナに興味を示しているという。ナ・リーグでは今季、指名打者制が採用されない可能性があるものの、オズーナに興味を示しているチームのなかにはオズーナをフルタイムの左翼手として起用することに前向きな姿勢を示しているチームもあるようだ。

オズーナは昨季、全60試合に出場したが、そのうち39試合に指名打者、19試合に左翼手、2試合に右翼手として出場。マーリンズ時代の2017年には左翼手としてゴールドグラブ賞を受賞した経験もある。完全に指名打者専任となっているネルソン・クルーズとは異なり、昨季も約3分の1の試合で守備に就いていたことが「指名打者以外でも起用できる」という評価につながっているとみられる。

もしナ・リーグの指名打者制の有無が正式に決定される前に複数のチームから好条件のオファーが届くような状況になれば、オズーナは指名打者制の有無の正式決定を待たずに契約先を決めることになるかもしれない。

ブレーブスがオズーナの守備力についてどのような評価を与えているのかは明らかになっていないが、「三塁手よりも左翼手の補強を優先する」方針であることが報じられており、昨季1年契約で加入して見事な活躍を見せたオズーナとの再契約に向け、本格的に動き始める可能性もありそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.