セミエンに複数球団が興味 Rソックスは二塁起用を検討か

「ジ・アスレチック」のジム・ボウデンによると、フィリーズ、レッズ、レッドソックス、アスレチックスを含む複数のチームがマーカス・セミエンの獲得に乗り出しているようだ。アスレチックスの正遊撃手として6年間活躍したセミエンは、2019年に打率.285、33本塁打、92打点、10盗塁、OPS.892という自己最高の成績を残してMVP投票で3位にランクイン。しかし、昨季は不振に陥り、打率.223、7本塁打、23打点、4盗塁、OPS.679に終わった。

フィリーズは昨季1年契約で加入したディディ・グレゴリアスがフリーエージェントとなり、正遊撃手が不在の状況。グレゴリアスとの再契約を目指していることが報じられているが、グレゴリアスの引き留めに失敗した場合に備え、セミエンとも交渉を行っているようだ。

レッズは遊撃手の補強が今オフの最優先課題であることが報じられている。フレディ・ギャルビスがフリーエージェントとなり、22歳のホゼ・ガルシアがレギュラー候補となっているが、セミエンやグレゴリアスを獲得することでグレードアップを目指しているとみられる。

レッドソックスは遊撃にザンダー・ボガーツがいるため、セミエンを獲得した場合、ここ数年レギュラーを固定できていない二塁で起用することになりそうだ。なお、セミエンはアスレチックスでの6年間で遊撃以外のポジションを1度も守っておらず、二塁と三塁の守備に就いたのはホワイトソックス時代の2014年が最後である。

セミエンを正遊撃手へと成長させたアスレチックスも再契約を諦めていない。とはいえ、決して裕福な球団ではないため、争奪戦が激しくなって価格が高騰した場合、撤退せざるを得ないだろう。

フリーエージェント市場にはセミエンのほか、グレゴリアスとアンドレルトン・シモンズもまだ残っている。フリーエージェントの遊撃手市場はこの「トップ3」を中心に動いていくことになりそうだ。

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