フジテレビ誇る良質番組「でんじろうのTHE実験」打ち切りへ! トレエン斎藤の事故も一因

ともに被害者?の米村でんじろう氏(左)とトレンディエンジェル・斎藤

フジテレビがバラエティー番組「でんじろうのTHE実験」(毎週金曜午後8時~)を3月打ち切りで調整していることが分かった。「楽しくなければテレビじゃない」のフジの中では〝PTAが安心できる良質番組〟として好評だったが、昨年10月の番組ロケでお笑いコンビ・トレンディエンジェルの斎藤司(41)が重傷を負うアクシデント。これが一因となり、幕引きを図るようだ。

フジ系「とくダネ!」の3月終了が発表されたウラで「でんじろう――」も打ち切りの方向で進んでいる。ケチの付き始めは昨年10月、群馬県のロケで「お尻でエアバッグを爆発させたら宙に浮くことはできる?」という実験中に起きた事故だった。

スタッフが事前に試してみたところ30センチも浮かなかったが、ゲストとして参加した斎藤は1メートル以上も浮き上がり、右手から落下して左腰を強打。病院に搬送され、背骨の圧迫骨折と右手首のねん挫で全治3か月の重傷と診断された。

フジは批判にさらされたが、不可解だったのは、いつもは実験の指導をしているサイエンスプロデューサー米村でんじろう氏が、群馬のロケで監修していなかったことだった。

フジは番組サイトで「今回の実験はでんじろう先生の監修のもとに行ったものではございませんでした」と説明。関係者はもちろん、SNS上でも「でんじろう先生がいれば斎藤さんも大ケガしなかったのでは!?」とさらに批判された。

同番組は、実験を通して視聴者が気になる疑問を解明していくバラエティーで、MCはでんじろう氏とオードリー(若林正恭、春日俊彰)。2019年2月に始まり「視聴率は5~6%でゴールデンタイムとしては物足りないものの、でんじろう先生が手がける実験は毎回好評で、〝PTAが安心できる良質番組〟と称されていました」(芸能関係者)。

ただ例の事故以降、でんじろう、オードリーのMCサイド、斎藤をはじめ所属芸人がゲスト出演することの多い吉本興業は「番組に対して不信感を抱いたようです」(前同)。特に〝被害者〟である吉本は、売れっ子の斎藤を「でんじろう先生の監修のない実験に参加させるなんて、笑うに笑えない!」と烈火のごとくキレたという。

事故から3日後の同月11日には、同局系「ワイドナショー」でダウンタウン・松本人志が、斎藤の大ケガについて「芸人さんは(番組スタッフから)言われたことを一生懸命やるでしょ。そこにスタッフが甘えているところもあるのかなと正直思うけど、甘えてもらいたい性(さが)でもあるのが芸人だから。難しい」と私見を述べた。だが、「でんじろう――」の評価は大幅ダウン。打ち切りに向けて一気に加速した。

「はっきりした因果関係は不明ですが、事故も終了の一因になったとみられています」(前同)

後継番組は未定。でんじろう氏は出演しないとみられる。MCのオードリー、そして斎藤が所属する吉本にフジは大きな〝借り〟を作った。

「フジは〝忖度〟せざるを得ないでしょう(苦笑)。後継番組も芸人中心のバラエティーになると聞いています」(前同)

今週15日には「M―1芸人大集合!爆笑実験でまさかの新発見が!」との副題で2時間特番を放送予定。M―1グランプリの20年王者マヂカルラブリー(野田クリスタル、村上)、19年王者のミルクボーイ(駒場孝、内海崇)ら多くの吉本芸人が出演するが、これも〝忖度〟の表れかも!?

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