滝口から差し込む陽光、輝く名瀑(ばく) 神奈川・南足柄の「夕日の滝」

滝口に現れた太陽=15日正午ごろ、南足柄市矢倉沢の夕日の滝

 金太郎が産湯をつかったとされる足柄の名瀑(ばく)「夕日の滝」(南足柄市矢倉沢)で15日、太陽が滝口から昇り、沈む様子が見られた。

 連日の冷え込みで滝の近くにつららが残る同日正午ごろ、滝口から太陽が姿を現すと、落差約23メートル、幅約5メートルの滝が、光を受けてきらきらと光った。その後、再び滝口に沈み、真昼の「落日」となった。

 神奈川県内で写真教室を主宰し、毎年この光景を撮影している渋谷義一さん(68)によると、この現象は滝上を通る太陽の高度が毎年1月15日前後に最も低くなり、撮影場所の滝つぼ前の広場からほぼ南側に位置する滝口に隠れることが理由で、天候にもよるが16日ごろまで楽しめるという。

 南足柄市観光協会によると、夕日の滝は、夕日に映える美しさがその名前の由来の一つとして伝わっている。

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