阪神期待の新大砲・ロハス 「早く来日して!」の声がライバル球団からも出るワケ

ドミニカ代表としてWBCにも出場しているロハス(ロイター=USA TODAY Sports)

大物だけに警戒する側も早く見たい!? 阪神の新助っ人メル・ロハス・ジュニア外野手(30)の早期来日を望む声がライバル球団からも上がっている。

韓国プロ野球・KTでプレーした昨季は打率3割4分9厘、47本塁打、135打点の好成績をマーク。本塁打王と打点王の二冠に輝き、オフのロハス争奪戦は日米韓の3か国で繰り広げられた。

なんとか阪神が2年総額5億2000万円(推定)で獲得にこぎつけたが、全世界的な新型コロナ禍の影響から査証手続きも進まず、いまだ来日のメドも立っていない。それどころか2月のキャンプ中の来日も危ぶまれている。

2005年以来のリーグV奪回を目指す阪神にとっては気が気でない状況だが、実はライバル球団も気を揉んでいるという。あるセ球団のスコアラーは「遅れてきて急ピッチで開幕に合わせないといけない本人も大変だけど、それを分析するほうも大変。しかもロハスは両打ちでしょ? 2人分まではいかなくても1・5人分の資料はいる」と嘆く。本来なら約2か月程度ある開幕までの分析期間も通常の半分以下となることを危惧しているのだ。

とりわけロハスは他球団にとっても「矢野監督が3番での起用構想を公言したように、レギュラー候補ではなく絶対に使う選手。敵からしても重要な選手」(前出)。弱点の洗い出しに、昨季142試合で132三振している点に着目し「苦手なコースなり球種なり、配球は必ずあるはず」と、キャンプでのフリー打撃や実戦機会での分析項目を絞っていたチームもあった。

しかし、肝心の本人が来ないことには準備のしようもない。ポテンシャルの高さは分かっているだけに、ライバル球団もロハスの来日を心待ちにしている。

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