クルーズ船「飛鳥II」 3月に佐世保寄港へ 感染拡大後2回目

佐世保港に入港した「飛鳥II」=佐世保市、三浦岸壁(2015年撮影)

 郵船クルーズ(横浜市)が運航する国内クルーズ船「飛鳥II」(約5万トン)が、3月末に佐世保港三浦岸壁へ寄港する。新型コロナウイルスの感染拡大後、同港へのクルーズ船の寄港は昨年10月以来、2回目となる。佐世保市が15日の市議会都市整備委員会協議会で報告した。
 国内クルーズ船の運航を巡っては、新型コロナの感染拡大後、全国で中止となった。業界団体は昨年9月、感染症対策の指針を策定。10月に商船三井客船(東京)の「にっぽん丸」が佐世保港へ寄港し、国内で初めて本格的な運航を再開した。
 飛鳥IIも指針に基づき、乗船前から乗客らのPCR検査を実施するほか、消毒の徹底、人の密接を回避する仕切りの設置といった対策を講じるという。
 郵船クルーズは昨年12月に2021年夏までの旅行商品を発表。うち、佐世保に寄港するのは3月31日に佐世保港を出発し、石川県の金沢港や京都府の舞鶴港を経由し4月5日に佐世保港へ戻るプランと、4月5日に佐世保港を出港し7日に横浜港へ到着するプランの2商品。
 市によると、商品は1月下旬に販売開始予定。乗客数は400人程度、乗員数は490人程度。3月に佐世保港を出発する商品は、県内在住者の旅行代金を10%割り引く(先着20室)。いずれも一定人数が集まれば催行する。
 協議会で委員からは「地域経済のためになる」と理解を示す声が上がる一方、感染者が出る可能性を懸念する意見も出た。

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