キング牧師の名演説「I Have a Dream」らを収録した「ワシントン大行進」がアナログ盤で再発

1963年8月28日、25万人以上の平和的なデモ隊がワシントンD.C.にて、人種差別撤廃を求めた「ワシントン大行進(The Great March On Washington)」。公民権運動の先駆者であるA.フィリップ・ランドルフ、ベイヤード・ラスティン、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアに率いられたこの歴史的なデモは、キング牧師の「I Have a Dream」という心を揺さぶる演説で最高潮に達した。この演説とソウル・アーティストのリズ・ランズによる「We Shall Overcome」の感動的なパフォーマンスは、1963年にモータウンからアルバム『The Great March On Washington』としてリリースされた。モータウンは昨年初めてこのアルバム『The Great March On Washington』をデジタルでリリースしたが、1月15日のキング牧師の誕生日を記念して、これらの歴史的な録音をオリジナル・ヴァイナルでリイシューすることになった。

このアルバム『The Great March On Washington』はキング牧師の演説に加えて、公民権運動家で労働組合の権利指導者であるA.フィリップ・ランドルフの開会挨拶や、自動車労働組合の会長を務め、公民権運動の長年の盟友であったウォルター・ルーサー、NAACP(全米有色人種地位向上協議会)のロイ・ウィルキンスや、ナショナル・アーバン・リーグの常務理事を務めたホイットニー・M・ヤングJr.の力強いスピーチも収録されている。

昨年3月、『The Great March On Washington』がストリーミングとデジタル・プラットフォームにて初めて再発された際、モータウンの社長でキャピトル・レコードのエグゼクティブ・バイスプレジデントでもあるエチオピア・ハブテマリアムがラジオ局KCRWの『ザ・トリートメント』に出演し、キング牧師の言葉の持つ力について語った。

「私はいつもキング牧師を希望の柱として、また、一人の人間がいかに多くの人々の考え方を変えることができるのかという理想として考えてきました。彼はあらゆる背景を持つ人々の気持ちを動かし、やる気を起こさせ、鼓舞することができました…そして彼は、人々が彼を感じることができるような、信じられないほどの雄弁な演説家でした」

Written By Sophie Smith

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