訪日客向け鉄道パスのサービス向上 JR東日本が自動改札機や指定席券売機の利用を可能に

訪日客の地方分散化を促す「JR EAST PASS(Tohoku area)」の利用エリア 画像はJR東日本の資料から

JR東日本は、訪日外国人客へのホスピタリティ(もてなし)向上で利用促進を図ろうと、「JR EAST PASS」などの鉄道パスについて、2021年4月1日発売分から自動改札機を通過できるようにするほか、指定席券売機での購入・予約などのサービスを開始する。コロナ禍収束に向け、訪日客の利用環境を整える狙い。

現在、各種パスの利用時は駅社員が券面を確認して改札を通過するが、サービス開始後は自動改札機を利用できるようになる。パス購入時は指定窓口などでパスポートの確認が必要だが、JR東日本管内のパスポートリーダー付き指定席券売機でも購入可能となる。サービス開始に合わせ、同社は東京、上野、新宿など管内の主要21駅の指定席券売機にパスポートリーダーを装備する。

サービス対象になるのは、「JR EAST PASS(Tohoku area)」「JR TOKYO Wide Pass」「N’EX TOKYO Round Trip Ticket」「Hokuriku Arch Pass」など7種類の訪日客向け企画きっぷ。一部は、自動改札機の利用と指定席券売機での指定席予約サービスを先行導入している。

JR東日本は、4月1日発売分から訪日パスの発売額を改定。利用可能日も現在の有効期限内の任意日に代わり、最初の利用日から連続5日間または6日間に変更するなど、一部きっぷの使用方法も変更する。

文:上里夏生

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