住民に仕事以外で“恩返し” 清掃ボランティア「ロードスターズ」

歩道などを清掃するボランティア活動に取り組んでいる三浦さん=長崎市内

 長崎市中心部を走る国道34号。道路沿いの歩道に捨てられたタバコやペットボトル、空き缶を集め、花壇には花を植えていく。気持ちが落ち込みがちなコロナ禍。だからこそ「きれいになった道路を見て、少しでも明るくなってほしい」との願いを込める。
 長崎市の建設会社「星野組」の社員有志でつくる清掃ボランティア団体「ロードスターズ」は、2004年に発足。以来、年4、5回のペースで清掃活動を続けている。
 創業100年を超える同社は、道路の舗装や改良、路面電車の軌道補修などを手掛けている。道路工事はどうしても騒音が避けられない。「工事では、住民に迷惑を掛ける。仕事以外のところで、できることをしたい」。団体発足時から活動に関わり続ける理由には、地域住民への“恩返し”の気持ちが根底にある。
 同社で営業課長を務めるが、コロナで取引先と直接会う機会が減った。人と触れ合うことが少なくなった今、活動時に地域住民から言われる「ご苦労さん」の一言がうれしい。「ずっと続けてきたから、最初より声を掛けられるのは増えたかな」。そうしみじみと語った。

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