伊藤美誠「現実として受け止めるのが難しかった」石川佳純に逆転負けで準優勝

全日本卓球選手権は大会最終日、女子シングルス決勝で伊藤美誠(スターツ)が、石川佳純(全農)にゲームカウント3-4で敗れ、2年ぶりの優勝はならなかった。

試合後、伊藤がオンライン会見で報道陣の質問に答えた。

今大会を振り返って

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

準優勝という結果について

結果はあまり気にしていない。1試合1試合、目の前の試合を楽しもうとやっていた。今大会すべての試合が良かったわけではないですが、その日その試合でできることは全て出し切ろうと思っていたので、それに関しては良かったかなと思ってます。

準決勝・早田ひな戦を振り返って

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

お互いわかり合ってるなかで、最後の最後まで落ち着いて私らしく楽しめたかなと。思い切ってできたことが早田選手との試合で勝てた理由かなと思ってます。

決勝・石川佳純戦について

試合終了後、ベンチからしばらく立ち上がれなかったが

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

夢なんじゃないかと思うくらい固まりました。全部試合が終わったというのもありますし、こういう負け方をしたというのもあって、頭の中によぎるというより、「無」という感じで、これが現実なんだなと噛み締めた。座ってから立てる状態じゃなかったです。

ゲームカウント3-1から3ゲーム落とした理由

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

何本も返ってくるなあという感じでした。私が打ち返したボールに対して何本も粘って返してくるなあと。頭を使って私より一歩上を行っているという感覚はありました。

相手が(戦術を)変えてくることはわかっていた。自分自身がやることを少し固めてしまったかな、もうちょっと自分をフリーにしてあげても良かったかなと、最後思いました。

写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部

(ゲームカウント)3-3になってからは、出し切れた。自分が打った球が入らなかったというのはあるんですが、最後のゲームはやりきって取られてしまった。でも、割り切りはしなかったですね。最後負けたときは固まっちゃいましたし、夢と思っちゃったくらいだったので。現実として受け止めるのが難しかった。何やってんだろうみたいな自分もいた。

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

やりたいことができなかった感触はあるか

サーブのときの得点源が少ないなと思いました。もっとガラッと変えても良かったなと今は思ってます。もう少し頭を働かせて、固まりすぎてしまったなと。もうちょっと大雑把に考えていろいろやってみれば、サーブからの展開も変わったかなと思いました。出足はすごく良かったので、勝ってるときも1ゲーム目だと思って入れるようにしたいと思いました。

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

全日本を通して

前の試合もフルゲームだった。疲れはあったか

1日1日終わるごとに結構きてますが、その状態でも勝っていかないといけないので、振り絞ってやっていた。次はこういう状態でも勝てるように頑張ってやっていきたい。

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

次への課題は

もっともっと身体の使い方をよくしていきたい。実力がつけば自信もつくと思うので、何があっても誰にでも勝てる選手になっていきたいです。あとは、もうちょっと大雑把に考えたいという感覚、自分をフリーにさせてあげたいというか。今回楽しめたのは一つ良かったんですが、強いて言えばもうちょっといろんな感覚、頭をもって臨みたい。

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

試合の大切さについて

写真:ベンチでアドバイスを受ける伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

いろんな選手と試合ができて楽しかった。自分が何をしていかないといけないか、練習でやってきたことが出し切れているか、試合ではないとわからない点があったので、試合ができて良かった。

これから海外の試合になっていくと思うんですけど、全日本選手権で得たものをしっかり海外の試合で出していければいいなと思います。

決勝は東京五輪シングルス代表2人の対決だった

写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部

どの選手が来ても自分の試合をしようと思っていたので、今日の反省点を生かして、次当たったら絶対に勝つという強い気持ちをもってやりたい。どんな選手とやることも楽しみなので、いろんな方に元気になってもらえるような試合ができるよう、自分自身も楽しみたいと思っています。

文:ラリーズ編集部

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