「年金なんてもらえない…」未納を続けるとどうなる?

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年金の保険料が未納だと将来の給付が減額されたり、給付を受けられないことがある

国民年金には原則65歳以降に受け取ることができる老齢基礎年金の他、けがや病気を負った際に受け取れる障害年金など、さまざまな給付が用意されています。

しかし、保険料が未納となっている期間があるとその期間分、受け取れる給付が減額されてしまいます。それどころか、給付の要件を満たさず給付を受け取れない可能性もあるのです。

例えば、老齢基礎年金は最低10年以上保険料の納付期間がなければ受け取ることができませんし、障害年金は一定期間未納の状態がないことなどが受給に必要な要件とされています。

年金の未納が続くと最悪財産の差し押さえも

年金は期限までに納付がされないと一定の段階を経て、最終的には預貯金や自宅不動産といった自己所有の財産が差し押さえられることになります。

具体的には、

  • 催告
  • 督促
  • 差し押さえ

という形で進みます。

催告

納付期限の翌月末となってもなお年金の保険料未納が続いている場合、まずは未納分の納付について催告されます。催告は文書や電話、戸別訪問といった方法で行われます。

督促

催告を何度行ってもなお年金の保険料未納が続く場合、督促という段階に移行します。督促は滞納処分が行われる際の前提手続きに当たるものです。

督促状に記載された期間を過ぎると、もともとの年金保険料に延滞金も発生するようになるため、できるだけ早く未納となっている保険料を支払うべきです。

差し押さえ

督促を行ってもなお年金の保険料の未納が続く場合、最終的に預貯金や自宅、その他お金に変えられる財産が差し押さえられ、換価され、未納となっていた年金保険料に充当されます。

ただ、督促の後すぐに差し押さえというわけではなく、事前に差押予告通知が届き、財産の状況を確認する財産調査が行われた後に差し押さえられ、換価され、年金の保険料に充当されるという流れになります。

差押予告通知が届いたらいよいよ最後通告のようなもので、放置していると近いうちに財産が差し押さえられてしまい、今後の生活に支障が出ることもあります。

年金保険料が払えない場合はどうすればいい?

失業や収入の減少などにより年金の保険料を納めることが困難な方に向け、国民年金には免除や猶予という制度が用意されています。

免除や猶予を受けるとその期間は未納扱いとならず、差し押さえの手続きがされることもなければ将来の年金の受給資格に影響することもありません。

ただ、猶予の場合は年金額への反映がないため受給資格の期間には組み入れられるものの、受け取れる年金額が減ってしまいます。とはいえ、猶予から10年以内であれば保険料の追納ができ、追納すれば受給額は減りません。

なお、猶予でなく免除が認められれば受給額にも影響はなく追納も必要ありません。免除と猶予を受けるには住所地の市区町村役場や最寄りの年金事務所での手続きが必要になります。

年金の未納が続くと財産を差し押さえられることがあります

年金の保険料未納という状態が続いてしまうと、最終的に財産が差し押さえられ強制的に徴収されることになります。さらに、未納の期間があると将来受け取れる年金が受け取れなくなってしまったり、受け取れる額が減少してしまいます。

「年金なんてもらえない……」と後ろ向きな気持ちで未納を続けるのではなく、支払いが困難な状況であれば必ず猶予や免除といった手続きをとるようにしてください。

出典
日本年金機構 「国民年金保険料の強制徴収の取組強化」について

執筆者:柘植輝
行政書士

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