普天間夜間飛行、宜野湾市長が防衛・外務に抗議 「配慮が著しく欠けている」

 【中部】米軍普天間飛行場で航空機騒音規制措置(騒音防止協定)の時間外である午後10時以降の夜間飛行が頻発し、宜野湾市民の苦情が相次いでいることを受け、松川正則市長は14日、嘉手納町の沖縄防衛局に田中利則局長を訪ね抗議した。松川市長は「配慮が著しく欠けていると言わざるを得ず、極めて遺憾だ」と訴え、協定順守と市民生活への配慮を求めた。

 本年度中に市に寄せられた苦情は544件に上る。田中局長は「騒音軽減が図れるよう米側へ強く申し入れる」と述べた。市が求めた普天間飛行場の一日も早い閉鎖・返還については、名護市辺野古への移設が唯一の解決策だとし「着実に進めたい」と強調した。

 松川市長は同日、那覇市の外務省沖縄事務所も訪ね、橋本尚文大使に同様の抗議・要請をした。抗議・要請文は第3海兵遠征軍司令官、沖縄米国総領事宛に郵送もした。

 普天間飛行場では5日以降、午後10時すぎの飛行が連発。12~16日は午前0時前まで飛行があった。県と市の騒音測定で、13日は午後11時49分に上大謝名公民館で93.2デシベルを記録した。90デシベルは騒々しい工場内の音に相当する。市の基地被害110番には「受験生がいてこの時間帯に飛んでいるのはつらい」「眠れない」などの声が寄せられた。

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