野口健氏 川淵三郎氏の〝五輪は絶対開催すべき〟発言に疑問「我々日本人は八甲田から学んだはず」

野口健氏

アルピニストの野口健氏(47)が17日、ツイッターで、元日本サッカー協会会長・川淵三郎氏(84)の五輪開催をめぐる発言に疑問を呈した。

新型コロナ禍の中の五輪開催をめぐっては賛否があるが、東京五輪・パラリンピックで選手村村長に就任した川淵氏は、メディアのインタビューで「コロナに打ち勝つため、日本におけるコロナ対策を広めることがこの五輪の意味。絶対に開催すべき」などと発言している。

しかし、野口氏は「この『絶対』という考え方は危ういのでは。『いかなる状況下に於いても決行せよ』という発想に成りかねず、その流れは時に大遭難を引き起こす」と〝絶対〟を前提に考えることのリスクを訴えた。

その上で「我々日本人はその事を八甲田から学んだはず。状況によっては撤退する事も視野に入れながら最大限の対策を進めて頂きたい」と日露戦争前に八甲田山で起きた、大規模遭難事件を例に挙げて、アルピニストの視点からリスク回避の重要性を訴えた。

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