雪が降り始めたとき、ワイパーを立てますか? それとも下ろしたままにしますか? 実は、雪の日にはワイパーを正しく扱わないと、ワイパーアームやワイパーゴム、フロントガラスを破損してしまう可能性があります。そこでこの記事では、雪の日におけるワイパーの立て方・注意点、そして凍ってしまったときの対処法について詳しく解説します。また、一部車種で必要なワンアクションや、お湯がNGな理由についてもご紹介します。
雪の日にワイパーを立てる理由
雪が降った日の朝、駐車場に並ぶ真っ白な車から、触覚のようにワイパーだけが立っている光景を見かけたことがあるでしょう。なぜそのような光景が見られるのでしょうか?
1. ワイパーの凍結防止
雪が降るとフロントガラスに雪が積もり、ワイパーが凍ってしまうことがあります。凍ったワイパーはフロントガラスに張り付いて動かなくなり、無理やり動かすとゴムが切れてしまう恐れがあります。そこで、ワイパーを立てることで凍結を防ぎ、安全な視界を確保することができます。
2. ワイパーの変形・破損防止
積もった雪の重量は意外と重く、ワイパーに負担がかかります。ワイパーを下ろしたまま放置すると、雪の重みでワイパーが変形したり、折れたりする可能性があります。ワイパーを立てることで、雪の重みを分散させ、変形・破損を防ぐことができます。
3. 雪かき作業の効率化
ワイパーを立てておかないと、フロントガラスに積もった雪が落としづらくなります。ワイパーを立てておくだけで、フロントガラスに積もった雪を効率的にかき落とすことができます。
このように、雪の日にワイパーを立てることは、ワイパーの凍結防止や破損防止、雪かき作業の効率化など様々なメリットがあります。雪が降ったら、ぜひワイパーを立てる習慣を身につけましょう。
ワイパーを立てる際の注意点
ワイパーアームが折れる可能性
ワイパーに雪が積もってしまうと、その重みでワイパーアームが折れてしまう可能性があります。
そのため、ワイパーに雪が積もっているかこまめに確認をしましょう。
ワイパー自体に雪が積もってしまう場合は、ワイパーアームを格納したままとするか、こまめな雪落としを行いましょう。
雪落としはワイパーゴムを傷つけないよう気を付ける
雪を落とす際にも注意が必要です。
ワイパーに積もった雪は、手で払い落とすか、ブラシを使って落としましょう。ワイパーゴムを傷つけないように、無理に引っ張ったり、硬いものでこすったりしないよう注意が必要です。
ワイパーを立てたまま車を動かさない
ワイパーを立てたまま車を動かさないようにしましょう。ワイパーを立てたまま車を動かすと、フロントガラスやボンネットにワイパーがぶつかり、破損する可能性があります。必ずワイパーを寝かせてから車を動かしましょう。
コンシールドワイパーの操作方法は、車種によって異なります。詳細は取扱説明書を確認してください。
一部車種によってはワイパーを立てるのにワンアクション必要
外車や一部の高級車には、ボンネットの下にワイパーが隠れている「コンシールドワイパー」と呼ばれるタイプがあります。通常の車種とは異なり、そのままではワイパーを立てることができないため、以下の手順が必要です。
手順
ワイパースイッチを操作する コンシールドワイパーには、ワイパーを収納位置から出せるスイッチが搭載されています。このスイッチを操作することで、ワイパーブレードを立てられる位置まで動かすことができます。
ワイパーを立てる ブレードが立てられる位置まで動いたら、手でワイパーを持ち上げて立てます。
ワイパーが凍ってしまったときのお湯はNG!
もし万が一ワイパーがフロントガラスに凍りついてしまったら、絶対に無理やり剥がしたり、お湯をかけたりしないでください。
フロントガラスは、材質の異なるガラスとガラスの間に特殊なフィルムを挟んだ「合わせガラス」でできています。凍っている外側のガラスにお湯をかけても、室内側のガラスには熱が伝わらず、外側のガラスだけ熱で膨張して破損する可能性があります。
安全な対処法
解氷スプレーは、フロントガラスに吹きかけるだけで簡単に氷を溶かすことができる商品です。ホームセンターやカー用品店などで購入できます。
ワイパーが凍ってしまった場合は、無理やり剥がしたり、お湯をかけたりせず、安全な方法で解凍しましょう。
[筆者:MOTA編集部]