町議不起訴「不当」 審査会に申し立て 東彼杵、公選法違反容疑

 長崎県の東彼東彼杵町内の神社に2019年1月、鈴などを奉納したとして公選法違反の疑いで書類送検された同町議会前副議長の男性町議(68)を不起訴とした長崎地検の処分は不当として、町議を刑事告発した関係者6人は18日付で、長崎検察審査会に審査を申し立てた。
 関係者によると、同地検は処分の理由を「起訴猶予」と回答。その理由は明らかにしなかった。申立書では▽町議の「地域の人に頼まれて奉納した」とする弁明は地域住民に責任転嫁する虚偽発言▽議会への反省の弁が一言も語られていない▽不問にすると公選法違反を誘発する-とし「厳正な審査」を求めている。
 県警は、町議が19年1月1日、町内の神社に鈴と鈴の緒を奉納したとして、同法違反の疑いで20年7月に書類送検。送検後、町議は副議長を辞任した。長崎地検は同年12月25日付で町議を不起訴とした。

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