西武・辻監督 スパンジーやメヒアら外国人選手「開幕に間に合わないと思っておいたほうがいい」

スパンジェンバーグ(左)とメヒア

ソフトバンクに奪われた覇権奪回を目指す西武の2021年キャンプはスローガン通り、選手個々が「殻を打ち破り」チーム力の底上げを図る鍛錬の場となりそうだ。

18日、西武はキャンプの振り分けなどを決める全体会議を行った。新型コロナウイルス感染拡大による入国規制によりニール、ギャレット、スパンジェンバーグ、メヒアの4外国人選手のキャンプ不参加が現実的となっている。

辻監督は「開幕には間に合わないと思っておいた方がいい。そのつもりでやっていく」と純国産戦力での3・26開幕オリックス戦を迎えることを想定。一軍・A班キャンプには新人のドラフト4位・若林楽人外野手(22=駒大)、同6位のタイシンガー・ブランドン大河内野手(=東京農業大学北海道オホーツク)を抜擢しその適性を見極めていくことになった。

指揮官は深刻なコロナ禍で行われる今キャンプについて「キャンプというのは各所でしんどい練習メニューが多い。その中でファンの方々の声援だったり応援が活力になったりする。それが(序盤は)無観客。我々も初めての経験なのでどうなるか分かりませんけど、やることは一緒。その状況をしっかり踏まえた上で選手がより集中して取り組んでもらいたい」と言及した。

期間中の外食も規制されリフレッシュもままならない状況にも「私は去年の3月からずっと外での食事は一切していませんし、そういう立場にある人間ですから。それでも(感染する)可能性がゼロではない。ここが一番重要ポイントで、コロナにかからず一人も感染者を出さず十分な準備をしながら、キャンプを無事終了して開幕を迎えられるようにすることが大事」と現場の長としての使命感を語った。

その上で、選手個々の課題克服については「チームが勝つことを念頭に置いた上で細かいプレーであるとかを確実にできるように。結局、できなければ分かっていないのと一緒。その意味ではしっかり自分で考えたことを実現できるように技術をマスターしていかないといけない。練習の中でできなかったことを『なぜだ?』と追及して、できるようにコーチは根気強くサポートする。我々からそういう向上心を強く持って共にやっていく」とコメント。

日本シリーズ4連覇中の王者・ソフトバンク打倒に「一つのことを大事に、それをウヤムヤにしない。2連覇をした後の成績が3位。まだまだ常勝というチームではないことをしっかり認識して自分の殻を一人ひとりが打ち破れる選手であって欲しい。今年優勝することが選手達の今後にさらに重要になる。ズルズル行かないためにも今年はしっかりと結果を残す」と覚悟を持って臨むキャンプの意義を語っていた。

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