強打のFA外野手・スプリンガー 今週中にも移籍先決定か

メジャーリーグ公式サイトのジョン・ポール・モロシが複数の関係者から聞いた話によると、アストロズからフリーエージェントとなっているジョージ・スプリンガーは今週中に移籍先を決定する可能性があるようだ。スプリンガー争奪戦はブルージェイズとメッツの一騎打ちになっているとみられており、「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンは両チームがスプリンガーに対して9ケタ(=1億ドル以上)のオファーを提示していることを伝えている。

現在31歳のスプリンガーは、昨季アストロズで51試合に出場して打率.265、14本塁打、32打点、OPS.899を記録。サイン盗み騒動の影響なのか、打撃成績を大きく悪化させるチームメイトが多いなか、ほぼ例年通りの成績をマークした。ポストシーズンでも地区シリーズとリーグ優勝決定シリーズでそれぞれ2本塁打を放ち、ポストシーズン通算19本塁打はアルバート・プーホルス(エンゼルス)と並ぶ歴代4位タイの数字となっている。

ブルージェイズはランドール・グリチックの中堅守備を不安視しており、スプリンガーを獲得してグリチックを中堅から右翼、テオスカー・ヘルナンデスを右翼から指名打者に移す構想があるとみられる。ブラディミール・ゲレーロJr.やボー・ビシェットなど若い野手が多いチームであり、スプリンガーにチームリーダーとしての役割も期待しているようだ。

一方のメッツは、本来は両翼向きの選手であるブランドン・ニモを正中堅手として起用するシーズンが続いており、中堅手の補強を目指している。ただし、サンディ・アルダーソン球団社長は年俸総額をぜいたく税の対象ライン以内に収める意向だ。今オフはすでにジェームス・マッキャン、フランシスコ・リンドーアらを獲得して年俸総額が膨れ上がっており、スプリンガーを獲得する資金が残っているかどうかは微妙なところだ。

どちらのチームが争奪戦を制するのか。あるいは「第3のチーム」が名乗りを上げるのか。スプリンガー争奪戦の行方に注目だ。

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