ヤンキース カスティーヨの対価にトーレスを要求されて拒否

日本時間1月18日、一部のメディアでヤンキースがルイス・カスティーヨ(レッズ)を獲得する見込みであることが報じられたが、レッズのニック・クロールGMは「トレードの噂は完全に間違っている」とカスティーヨ放出を否定。しかし、両軍がトレードの交渉を行っていたのは事実のようだ。「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、遊撃手の補強を目指すレッズはカスティーヨの対価としてグレイバー・トーレスを要求。ヤンキースがこれを拒否し、トレードは不成立に終わったという。

今オフのレッズは遊撃手の補強を最優先課題に掲げている。昨季はフレディ・ギャルビスとホゼ・ガルシアの2人が併用される形となったが、ギャルビスはフリーエージェントとなっており、22歳の有望株・ガルシアは今季マイナーでプレーする予定。よって、ディディ・グレゴリアスなどを獲得してガルシア昇格までの「つなぎ役」を担わせることが有力視されているが、ヤンキースからのトーレス獲得という「ウルトラC」が検討されていたようだ。

現在28歳のカスティーヨはエース級の活躍が期待できるうえにフリーエージェントまであと3年保有できるため、レッズとしては全く安売りする必要のない選手である。一部のメディアではクリント・フレイジャーとミゲル・アンドゥハーが交換要員の中心となっていることが報じられていたが、その程度のパッケージでトレードを成立させるのは到底不可能だろう。

一方のヤンキースも先発補強が必要であるとはいえ、2019年に38本塁打を放ち、フリーエージェントまであと4年も保有できる24歳のトーレスを簡単に放出するわけにはいかなかった。昨季は打率.243、3本塁打、OPS.724と低調な成績に終わり、不安定な遊撃守備にも批判が集まっているが、ヤンキースは昨季が異例の形で開催されたシーズンだったことも考慮し、トーレスの復調に期待している。

現時点ではカスティーヨはレッズ残留が濃厚であることが報じられている。カスティーヨの価値を考えると、トーレスのような対価をオファーするチームが現れない限り、レッズがカスティーヨを手放すことはないだろう。

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