ノリーズの新星 "渡邊和哉" が九州メジャーフィールド『遠賀川』攻略法を伝授!〜カズヤの陸王ダービー参戦記〜

18歳という当時異例の若さでノリーズと契約し、現在九州地方のメジャーフィールド「遠賀川」をメインに活躍する若手実力派・渡邊和哉。ルアーマガジン主催の全国規模の陸っぱりバス釣り大会「陸王ダービー」で、いかにして彼は遠賀川を攻略したのか!? さらに、これからのシーズンに役立つカズヤ流・冬の遠賀川攻略法も公開するぞ!

ノリーズ・プロスタッフの渡邊和哉です!

本記事で遠賀川の攻略法を紹介してくれるのはノリーズの若き注目株渡邊和哉さん!「好きな釣りはスピナーベイト」と本人が語るように、巻きモノでランガンするスタイルを得意とする一方で、タフコンディションではフィネスな釣りもハイレベルにこなすオールラウンダーです。2019年には伊藤巧プロと渡米し、B.A.S.S.バスマスターセントラルオープンのコアングラーとして参戦。初出場ながら5位に入賞するという快挙を成し遂げるなど、トーナメントでの実績も着実に積み重ねています。

田辺哲男さんのお題にノリーズ若手プロスタッフが持論を展開するルアーマガジン人気連載『バスフィッシング虎の穴』も不定期で担当してもらっています!

【Profile】
渡邊和哉(わたなべ・かずや)

生年月日:1998年12月23日
出身地:福岡県北九州市
血液型:A型
性格:大雑把だがこだわりが強いところは無駄に強い
得意な釣り:スピナーベイト
よく行くフィールド:遠賀川
バス釣り歴:9年
バス釣りを始めたきっかけ:中学生の時に友達について行って釣りを教えてもらったこと
ニックネーム:ワタンビー、カズヤ
好きな食べ物:杏仁豆腐、コアラのマーチ(いちご味)

自己紹介コメント
「皆さんこんにちは。ノリーズプロスタッフの渡邊和哉です。年齢は22歳で、主に遠賀川で活動しつつも、他県のリザーバーなどで日々練習しています。今後は関東に拠点を移す予定で、環境を変えて修行しつつ、いつかアメリカのトーナメントに出て釣りをするのが目標です。」

渡邊和哉の陸王ダービー参戦記 in遠賀川

ふむふむ、杏仁豆腐とコアラのマーチいちご味が好きな22歳天才釣り青年!? なんだかとっても興味が湧いてきたぞ。そんな渡邊さんがホームとしている遠賀川といえば、良型のバスが数多く生息する九州地方の超人気フィールド。近年は熱意と実力を兼ね備えた若手アングラーを雨後の筍のごとく多数輩出している激戦区です。

2020年、渡邊さんは競技エリアに遠賀川が含まれる陸王ダービーDブロックにエントリー。強豪ひしめく中、7月大会は7位、8月大会は8位とまるでゾロ目を狙ったかのような1桁順位の好成績を収めています!(9月大会は諸事情により不参加。)

渡邊さんはノリーズルアーを駆使し、いかにして遠賀川のデカバスを仕留めたのか? 今回はご本人に根掘り葉掘り聞いちゃいましょう!

7月の遠賀川はどんな状況でしたか?

渡邊「実は7月の陸王ダービーでは、長い魚の釣れる確率が高い同じDブロックの香川県府中湖にチャレンジしたんです。府中湖では50upが複数本釣れて好調に思えましたが、車のトラブルなどがあり、遠賀川に帰って再チャレンジすることに決めました。でも……」

豪雨の影響を受けた7月の遠賀川。ドチャ濁り!!

渡邊「僕が帰った時には、遠賀川は豪雨の影響を大きく受けていました。通常の川幅を越えて水が溢れ、河川敷にまで氾濫していた日も多くありました。本流は激流のため、少しでもそれを避けられるクリークや支流水路などに人が集中していました。」

増水&濁りという状況で、どんなアプローチでバスをキャッチしていったのですか?

渡邊「毎日のように多くのアングラーに攻められ、ルアーを見ている避難エリアのバス達はスレているため、ルアーやアプローチを変えてあげないと、なかなか口を使ってくれません。そこで、僕が使用したルアーは、カバーに対してのパワーフィネスによる吊るしアプローチカメラバ5gスイッチオントレーラー(ともにノリーズ)の組み合わせで、人が撃てないようなカバーの奥に撃ち込んで釣っていきました。」

カメラバ5g+スイッチオントレーラー(ともにノリーズ)。

渡邊カメラバはアイの角度が90度で横アイなので、吊るした時に水平姿勢をキープしやすいです。スイッチオントレーラーは4本足がしっかり水を掴んでブレーキをかけてくれるのと、シェイクした時のピンテールアクションが秀逸です。よりカバーの奥に入れたいときは、4本足とピンテールをカットして使います。これは僕の持論なのですが、テールをカットすると、ルアーを生き物として見たときに頭と尻の区別がつかなくなり、神経質なデカバスが口を使いやすくなると思っています。実際、テールカットチューンはデカバス率が高いです。」

テール&アームカット・チューン。渡邊さんが多くのデカバスをキャッチしているチューニングだ。

渡邊「さらに、カバーから出ているバスに対してはガンタージグフリップ3/8oz(ノリーズ)にフレックスチャンク(ケイテック)の組み合わせで表層付近をジグストで釣りました。ジグストで釣れるバスは基本的にサイズがデカく、キーとなるルアーでした。カメラバは抑えの様な使い方でした。」

濁りに強いブラック系のガンタージグフリップ(ノリーズ)とトレーラーワームのコンビネーションが効く〜!

渡邊ガンタージグフリップは、ヘッド設計とアイの角度が絶妙でカバー撃ちでもスイミングでも使いやすいおすすめのジグです。フックサイズもちょうどよく様々なトレーラーワームに対応します。太軸なのでフルフッキングしてもまず針が伸びることはありません。」

8月も52cmのナイスバスをキャッチされていますね。7月と比べて釣り方は変わりましたか?

渡邊「8月の陸王ダービーは全て遠賀川での参戦でした。7月は豪雨による濁流で、本流を避けた水が動かないエリアを中心とした釣りでしたが、8月は梅雨も終わり「本流の流れを生かす」という7月とは真逆の展開になりました。そこで僕がメインにしたのは、本流の上流域でノーシンカーリグをドリフトさせて沖の魚を釣る展開。一方、梅雨から残っている水路のバスをサイトフィッシングで狙う展開もありました。」

豪雨の影響が落ち着き、通常の水位に戻った8月の遠賀川支流。

渡邊「水路のバスは梅雨からずっと狙われていて釣るのはとても難しいですが、サイズを目で確認して釣れるので、長さ勝負の陸王ダービーにとっては有効な手段であると思い、あえてチャレンジしました。使用したルアーは、ギルフラット(一誠)、青木虫(バークレイ)、フカベイト(ノリーズ)などです。上流の沖の魚は、ノーシンカーワームを遠投して橋脚やリップラップをドリフトさせて釣っていきました。どちらの釣りもビッグフィッシュ率は高く、魚が回遊するタイミング太陽の角度などによって展開を変えていきました。」

サイズを選んで釣れるサイトフィッシングは試合では欠かせないアプローチ。
本流沖の魚をノーシンカーリグのドリフトで仕留めたぞ!

渡邊和哉の陸王ダービー使用タックル

【タックル①】ジグスト用
ロッド:ロードランナーストラクチャーNXS STN720H(ノリーズ)
リール:メタニウムMGL(シマノ)
ライン:R18フロロリミテッドハードバス16lb(シーガー)

【タックル②】ノーシンカー用
ロッド:ロードランナーストラクチャーNXS STN6100MH(ノリーズ)
リール:SLX MGL(シマノ)
ライン:R18フロロリミテッドハードバス14lb(シーガー)

【タックル③】サイト用
ロッド:ロードランナーストラクチャーNXS STN620LS[プロトタイプ](ノリーズ)
リール:ストラディックCI4+C2500HGS(シマノ)
ライン:R18フロロリミテッドハードバス4lb(シーガー)

【タックル④】パワーフィネス用
ロッド:ロードランナーヴォイスジャングル700JHS(ノリーズ)
リール:ヴァンフォード2500SHG(シマノ)
ライン:R18完全シーバス2号(シーガー)

カズヤ流! 冬の遠賀川攻略法!

いや〜、とても勉強になりました。流石「ノリーズ期待の新星」は伊達じゃない! 2021年もさらなる活躍を期待しています! ところで、今は冬真っ只中ですが、これからのウィンターシーズンでもバスを釣りたいっていう人のために冬のカズヤ流遠賀川攻略法を教えてもらえませんか!?

渡邊「今年は例年に比べて水温の低下が早く、すでに5度程度まで落ちてしまっている遠賀川。おそらく最低水温はもっと低いと想定されます。そんな中でも僕が釣れるであろうと考えている釣りは、パワーフィネスヘビーキャロライナリグです。」

渡邊「パワーフィネスは、厳寒期でもシャローカバーに残るデカバスを獲るための技で、カメラバ5gにスイッチオントレーラーの組み合わせで使用します。水の上に覆いかぶさるようなカバーは放射冷却の影響が少なく、ディープの次に水温が安定していると考えています。そういった一級スポットにはとにかく何度も入り直してタイミングを当てることが重要になってきます。」

渡邊「次にエスケープチビツイン(ノリーズ)のヘビーキャロライナリグ。この釣りは、水温が下がってディープに落ちる多数派のバスを狙った釣りです。ロングリーダー(1ヒロ、約1.5m)で使用することによってディープでもノーシンカーのようなナチュラルなアクションが出せて、さらに21gという重いシンカーを使うことでリアクション要素もあるため、食わせでも反射でも有効な釣りになります。」

腹部のくびれの効果で姿勢よく水平フォールするエスケープチビツイン(ノリーズ)がおすすめ!

渡邊「ヘビキャロの動かし方ですが、9時の位置から12時に向かってロッドを縦に捌きます。リアクションを入れるときは11時の位置でピュッと素早くロッドを動かしてシンカーを跳ばします。15cmくらい水中でシンカーを跳ねさせているイメージです。この後のエスケープチビツインの水平フォールで魚がバイトすることが多いですね。冬は当然バイトは少ないですが、食ってくるバスは必ずいます。皆さんも冬の遠賀川を攻略して、ぜひ貴重な1尾をキャッチしてください!」

寒い冬もノリーズルアーをもってフィールドに出かけよう! 運命の1尾に出会えるはず!

本記事に登場したノリーズルアー・ロッド

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