ベストアルバムをリリースする[Alexandros]が語る“絶対外せない”楽曲とは?

[Alexandros]がデビュー10周年の締めくくりとして、ベストアルバム「Where’s My History?」をリリースする。それぞれが大事にしている曲を挙げてもらいながら、4人に話を聞いた。

── ベスト盤はどういう意味合いの1枚になりましたか?

川上 「2020年は次の自分たちの動きの下準備をしっかりできた期間でもあったので、デビュー10周年という門出のお祝いのような感じですね。新曲(「風になって」)も入ってるし、10周年の締めくくり、そして11年目のスタートの1発目ぐらいの感じに思っています」

── 選曲はどういうふうに進めていったんですか?

川上 「あうんの呼吸で、みんなが出したものがこれだったんです。“ライブでよくやる曲”などのコンセプトを決めて選んだわけじゃなく、ノリで決めました。でもそれに反対意見も出なかったし、『いいじゃんいいじゃん』って感じで決まったのは、バンドならではだなと」

磯部 「ずっと一緒に歩んできたスタッフにも意見を出してもらって。スタッフとメンバー間でも差がなかったんですよ。選曲はわりと楽しみながら決めていった感じでしたね」

──[A]盤と[C]盤という2枚組ですが、この構成は?

川上 「これはだいぶ制作の初期段階で決まってましたね。うちらは改名で[Champagne]と[Alexandros]に分かれているんですけど、偶然にも(これまでの作品が)半々ぐらいに分けられたので、そこで分けたらちょうどいいんじゃない?って」

── メンバーそれぞれ、特に強く推した曲はありました?

川上 「最後の最後に『Waitress, Waitress!』が入っていないことに気付いて、わがまま言って入れてもらいました。いろいろ準備が進んでたんですけれど、入ってないのは俺の中では結構あれなので…。『すみません、何とか入れてください』って」

── じゃあ、お三方にも「これは入ってないとおかしいでしょう!」というような1曲をそれぞれ挙げてもらいたいんですけど、どうでしょうか。

川上 「これ、せーので3人で言ったら面白いんじゃない?(笑)。順番に言うと考えちゃうから」

磯部 「えー、何だろう…」

庄村 「ベスト盤に入ってる曲の中で、ですか? 分かりました」

川上 「じゃあ…せーのっ!」

磯部 「『Untitled』」

白井 「『For Freedom』」

庄村 「『city』」

── では、それぞれその意図を。

磯部 「俺は正直、どの曲が入ってもいいと思ってるんですけど、しいて『Untitled』を挙げたのは…バンドにとっても初めて曲がりなりにもMVっぽいものを作った曲だし、個人的に思い入れがあるんですよね。『For Freedom』とも迷ったんですけど、あえて(笑)」

白井 「僕は『For Freedom』なんですけど、『なんで入らないんだ!』ってならないでしょう。絶対入るから、これは(笑)。この曲はアマチュア時代からあって、インディーズデビューしてからも一つの起点になったし、その都度大事なところのターニングポイントになる曲だったりするので。これは絶対外せないだろうな、って」

庄村 「僕は『city』を挙げさせていただいて。これは単純に僕のデビュー曲でもあるからですね。僕は『city』のレコーディングで初めてメンバーとして参加したので」

── 挙げてみると[C]盤の曲がそろいましたが、これはどういう理由なんでしょうか?

川上 「これはみんなの分も答えられると思うんですけど…完全に愛情ですね。俺が言ったとしても『Untitled』か『For Freedom』になると思うんです。もちろん最近の曲まで全部好きだけど、最初というのもあって、単に好きな曲というのを超えた、自分の子どもみたいなことだから。『これが10年間のベストとして入っていないのはおかしいでしょ?』っていうことで考えると、やっぱりわれわれの起源とは何かというところを選ぶので。そこだと思いますね」

── 最後に、庄村さんはバンドからの勇退が決定していますが、今後の[Alexandros]に期待することは?

庄村 「期待することはないですよ。だってカッコいいもん、大丈夫。これからも(シーンを)振り回してほしいですね」

【プロフィール】

[Alexandros](アレキサンドロス)
2007年に本格始動し、10年に1stアルバム「Where’s My Potato?」をリリース。14年3月に[Alexandros]に改名。20年はリモートアルバム「Bedroom Joule」や映画「ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-」の主題歌「Beast」等をリリースした。3月17日リリースのベストアルバム「Where’s My History?」をもって、庄村聡泰(Dr)がバンドから勇退することが発表されている。


川上洋平(かわかみ ようへい)/Vo,Gt
磯部寛之(いそべ ひろゆき)/Ba,Cho
白井眞輝(しらい まさき)/Gt
庄村聡泰(しょうむら さとやす)/Dr

【リリース情報】

「Where’s My History?」
3月17日発売 ¥3,000+税ほか
ユニバーサルJ

バンド初期に制作された「温度差」から、SUBARU XV TVCMソングの新曲「風になって」まで、デビュー10周年の集大成といえる全33曲。初回限定盤収録のドキュメンタリー映像は、メンバー4人がバンドや音楽への思いを赤裸々に語るロングインタビューで構成。

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取材・文/柴那典 撮影/亀井隆司
ヘア&メーク/坂手マキ(vicca)

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