Occlutechの心房流量調整装置(AFR)が心不全用に米FDAの画期的医療機器指定を取得

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【シャフハウゼン(スイス)2021年1月19日PR Newswire=共同通信JBN】株式非公開企業のOcclutechは19日、米国食品医薬品局(FDA)が同社の「ファーストインクラス(画期的医薬品)」の埋め込み式Atrial Flow Regulator(心房流量調整装置、AFR)を左室収縮能保全心不全(HFpEF)または左室収縮能低下心不全(HFrEF)用に画期的医療機器に指定したと発表した。

心不全(HF)は心臓が体内に十分な血液を供給できない重篤な状態である。世界でHF患者は3000万人を超える。HFの生涯リスクは年齢とともに高まり、65歳以上の患者入院の50%以上はHFに起因する。心不全の症状には疲労、動悸、労作性呼吸困難などがある。HFは心膜、心筋、心内膜、心臓弁、大血管の異常や特定の代謝障害が原因の可能性がある。これらの異常は心臓の構造や機能に悪影響を与え、心拍出量の低下や休息時、あるいは運動中の心臓内圧の上昇をもたらす。HFは治療せずに放置すると症状が徐々に悪化し、有病率の増加、臨床主導の入院、死亡率の上昇につながる。

AFRは左室収縮能保全心不全(HFpEF)または左室収縮能低下心不全(HFrEF)で、至適薬物療法(OMT)でも症状が悪化する患者に利用される。AFRは心房中隔シャントをあらかじめ設定されたサイズに維持し、左心房から右心房への血流量を制御、左心房が減圧して左心房内圧を下げられるようにする。左心房内圧の低下は心不全症状を軽減し、運動耐性を改善する。

画期的医療機器指定は重病の新たな治療法の開発、評価、販売承認までの全過程の優先審査を含む認可の促進を目指している。

Occlutech GroupのSabine Bois最高経営責任者(CEO)は「当社のAFR機器に対するこの第2の画期的医療機器指定は重要なマイルストーンだ。2020年12月の肺動脈性肺高血圧症(PAH)用の初の画期的機器指定取得に続き、心不全(HF)への適用は重病患者治療用の急成長する限定的な選択肢しかない大きな市場に対応するものだ。当社は重要な新治療法の開発とこの両適用に関してFDAとの協力に期待している」と述べた。

Occlutechはこの分野の主導的企業の1社であり、最先端の卵円孔開存(PFO)オクルーダー(閉鎖器具)、心房中隔欠損(ASD)オクルーダーなど複数の主力製品がある。同社は80カ国超で先天性・器質性心臓疾患用製品を販売し、ドイツのイエナとトルコのイスタンブールに製造と研究・開発(R&D)の施設を持っている。Occlutechはこうした分野と関連領域の患者治療を向上させるために多くの新製品と技術を開発してきた。

同社の製品、Occlutech AFRに関する詳細、または同社の患者レジストリ参加に関する問い合わせは、Occlutechのウェブサイトwww.occlutech.com を参照、あるいは直接AFR@occlutech.com で連絡を。

AFRは米国では認可されていない。製品を利用できるかどうかは各地元規制当局の認可次第である。AFRは肺動脈性肺高血圧症患者に利用するために臨床研究中であり、これらの患者への利用は各国の関係法令によって制限されている。

▽問い合わせ先
Sabine Bois
CEO Occlutech Group
Mobile: +49 160 90792130
Email: sabine.bois@occlutech.com

ソース:Occlutech International