【初場所】正代が2敗堅守でトップに並ぶ 行司差し違え白星に「流れ来ているんじゃないか」

隠岐の海(右)の勇み足で勝利した正代

大相撲初場所11日目(20日、東京・両国国技館)、大関正代(29=時津風)は幕内隠岐の海(35=八角)を破って2敗を守った。

勝利の女神がほほ笑んだ。正代は圧力をかけて相手を攻めると、両者ともに土俵際で倒れ込んだ。軍配は隠岐の海に上がったが、物言いがついて同体とみなされる。その後、取り直しの一番では寄り倒されたかと思われたが、再び物言い。協議の結果、隠岐の海の足が先に勇み足があり、行司差し違えで大関が白星を手にした。

取組後は最初の一番について「勝ったような気もしたけど、先に落ちたような気もした。もう一番あってもいいようにと思っていた」ようだが、再び物言いがつき「3番目は経験がないので分からないけど(取り直しの一番が)一方的で精神的に来ていたので切り替える余裕はなかった」と語った。

それでも薄氷の勝利は「この一番を拾えたことが今後大きくなるのかな」と前向きに捉えている。

幕内大栄翔(27=追手風)が敗れ、優勝争いはトップに並んだ。「流れは来ているんじゃないか」と話す大関が2場所ぶりのVへラストスパートをかける。

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